結婚式に招待されたとき、頭を悩ますのが服装のマナー。「どんな服装でいけばいいのかわからない……」「ビジネス用のスーツとの違いを知りたい」という方も多いのではありませんか?
そこで今回は、結婚式に呼ばれた際にふさわしい服装マナーから、スーツやシャツ・ネクタイ・チーフ・靴の選び方まで、男性ゲストの服装について徹底的に解説します。(文:三島莉永)
目次
1. これだけは避けたい!具体的なNG例
結婚式に招待された男性ゲストのみなさん、「結婚式の服装?とりあえずスーツを着ておけば大丈夫でしょ!」なんて思っていませんか?
男性ゲストの服装はスーツが一般的ですが、結婚式に出席する際に守るべきマナーがいくつかあるんです。
結婚式は新郎新婦にとって大切な晴れの舞台。招待されたゲスト側も、大人のマナーを守って参列したいですよね◎まず初めに、〝これだけは絶対に避けたい!〟というNGな服装例を解説しましょう。
1-1. 明るい色(白・ピンクetc)のスーツ
新郎の衣装と被ってしまう恐れがあるため避けましょう。
1-2. 黒いシャツ
結婚式などお祝いの場に黒い色のシャツはマナー違反になってしまいます。
1-3. アニマル柄
「殺生」を連想させることから、結婚式にはふさわしくないとされています。
1-4. 全身黒のコーディネート
黒だけのコーディネートは、お祝いごとにはタブー。
ただし、黒いスーツには、明るい色のネクタイやベストを合わせるなど一工夫加えることで、マナーに沿ったコーディネートになりますよ。
以上のポイントは押さえておきたいですね。
2. 結婚式にふさわしいスーツ
結婚式に出席する男性ゲストの服装は、黒いスーツが一般的とされています。しかしカジュアルなスタイルの結婚式では厳格な決まりはなく、最近ではグレーやネイビーのスーツも人気です。
結婚式に出席する男性ゲストの服装にふさわしいスーツの種類は2種類あります。そのため、「とりあえずスーツを着ておけば大丈夫」という考えはNG!
結婚式会場の格式によっても異なりますので、以下のポイントを参考にしてみてくださいね。
2-1. ブラックスーツ
あらゆる冠婚葬祭の装いに対応できる準礼装。格式あるホテルウェディングからカジュアルなレストランウェディング、二次会まで着用できます。
2-2. ダークスーツ
ネイビーやグレーなど落ち着いた色のスーツ。1.5次会や会費制などカジュアルなスタイルの結婚式向けの装いです。
また、普段会社で着用している出勤スタイルで結婚式に参列するのは好ましくありません。スーツはビジネススーツでも、シャツやネクタイなどの小物を普段の装いとは違うものを選ぶなど、フォーマル感を取り入れてみてくださいね。
3. シャツやベストの選び方
スーツに合わせるシャツやベストの選び方にもポイントがあります。以下のポイントを参考に、シャツやベストを選んでみてくださいね。
3-1. シャツ|無地の白がベター
フォーマルな装いなので、無地の白いシャツが最適。ジャガードやドビーなど織り柄のシャツを合わせてもオシャレです◎カジュアルなスタイルの結婚式の場合は、パステルカラーのシャツを合わせてもOK!
3-2. シャツ|襟はレギュラーカラーorワイドカラー
襟を留められるボタンダウンシャツや、襟が短いショートポイントカラーはカジュアルな雰囲気になってしまうため避けましょう。
3-3. ベスト|フォーマル感を演出する小物
必ずベストを着用しなくてはいけないというわけではありませんが、フォーマル感が高まるため着用するのがおススメです!
また、夏場の結婚式など「暑いから」といった理由でジャケットを脱いでシャツだけの状態になるのはNG。ベストを着ていればジャケットを脱ぐことができて便利です◎
3-4. ベスト|色柄は派手すぎなければOK
特に決まりはありませんが、スーツと同様に派手すぎる色柄や全身黒のコーディネートは避けましょう。
4. 結婚式にふさわしいネクタイ・小物
続いて、結婚式のネクタイを選ぶ際に気を付けるポイントをご紹介しましょう。
4-1. 色柄は派手すぎなければOK
白やシルバーが一般的です。光沢のあるフォーマルなものが良いでしょう。
最近は、パステルカラーや、ドット・ストライプなどの柄物もOK!スーツやベストと同様に、派手になりすぎない色柄を選びましょう。
4-2. ニットタイはNG
ニット素材のネクタイはカジュアルな印象を与えてしまうため、結婚式などフォーマルなシーンでは控えましょう。
4-3. 蝶ネクタイは夕方以降、アスコットタイは日中の結婚式に
他の人と差をつけたいときは蝶ネクタイやアスコットタイもおススメです◎蝶ネクタイは夕方以降、アスコットタイは日中の結婚式に適したネクタイなので、着用する際は時間帯に気を付けましょう。
※格式高いホテルウェディングなどでは、蝶ネクタイやアスコットタイの着用は控えた方が無難です。
加えて、ネクタイピンやチーフ、カフスボタンを揃えるとさりげないアクセントになり、よりオシャレな印象を与えてくれます。ネクタイとの統一感を持たせるときれいにまとまります!
あなたなりのアレンジで、他と差をつけるオシャレなコーディネートを完成させましょう!
5. コートのマナー
寒い時期の結婚式では必要になってくるコート。基本的にはスーツに合うものであればOKとされています!
具体的には以下の通りです。
5-1. チェスターコート
チェスターコートはフォーマルなコートの代表格。
ウエストが少し絞られたシルエットで、特にフォーマル度が高いものとされています。
5-2. ステンカラーコート
定番のオーバーコートであるステンカラーコート。
ビジネスシーンでも、定番のコートですが、フォーマルなシーンでも活躍します。
5-3. トレンチコート
近年ではフォーマルな場でも着られるようになってきたトレンチコート。
ただし格式の高い結婚式ではNGの場合も!事前に会場やドレスコードを確認しておく必要がありますね。
6. 靴・靴下のマナー
意外と忘れがちなのが、足元のマナー。せっかくスーツや小物を完ぺきに用意しても、靴や靴下がマナー違反だと台無しになってしまうので気を付けましょう。
結婚式にふさわしい靴・靴下は以下の通りです。
6-1. 靴ヒモ付きの革靴
フォーマル度が高いとされているため、靴ヒモがついている革靴を着用しましょう。革素材は殺生を連想させるため、お祝いごとの装いとして相応しくないとされていますが、牛革などの革素材の靴はOK。
しかし、ヘビ・ワニなどの爬虫類系の型押しがされたものは避けましょう。
6-2. つま先のデザインは「ストレートチップ」or「プレーントゥ」
「ストレートチップ」はつま先近くに横線が一本入ったデザイン。「プレーントゥ」はつま先に特徴がないデザインのものです。
※つま先に小さな穴をあけた「メダリオンデザイン」はカジュアルな印象なので避けましょう。
6-3. 靴の色は〝黒〟を選びましょう
靴の色は黒がベターですが、カジュアルな結婚式ならブラウン系の色の靴でもOK。しかし、上司の結婚式やスピーチを頼まれている場合は〝黒〟を選んだ方が無難です。
6-4. ブーツ丈はNG!
例え靴ヒモ付きの革靴であっても、ブーツ丈のものはカジュアル感が強いため控えましょう。
6-5. 靴下の色は〝黒〟を選びましょう
白やカラフルな靴下はNG!カジュアルな結婚式であればオシャレな柄を取り入れてもOKですが、上司の結婚式や格式の高い式場などでは無地の黒い靴下を履いていきましょう。
6-6. 靴下はミドル丈
ふくらはぎまで長さのある、ミドル丈の靴下を用意するのがベター。くるぶし丈のソックスはカジュアルな印象のため、避けましょう。
足元までしっかり気をくばって、トータルコーディネートを完成させまししょう!
7. スーツに合わせる鞄
男性は女性のように荷物が多くないため、鞄を持たない方も多くいらっしゃるでしょう。鞄を持たないことはマナー違反ではありません。
しかし、ご祝儀やお財布などの細々としたものをスーツのポケットに入れるのは不便。そんなときは小さなクラッチバッグなどを持つとスマートに決まります◎必須の持ち物ではありませんが、バッグを購入する際に気を付けたいポイントを解説します。
7-1. 〝黒〟〝革製〟〝無地〟が基本
結婚式などフォーマルな場の男性ゲストの鞄は、無地の黒い革製鞄がベター。カジュアルな結婚式であれば、ダークブラウンやネイビーなど落ち着いた色もOK。ただし、靴と同様にワニ革や爬虫類系の型押しがされたものは避けましょう。
7-2. 通勤用やリュックなどはNG!
普段仕事でつかっているA4サイズの書類が入る鞄やリュックなどはフォーマルの場にはふさわしくありません。
クラッチバッグの他、ダレスバッグやアタッシュケース、レザートートバッグなどもおススメ。スーツのデザインや結婚式の格式などに合わせて用意してくださいね。
8. まとめ
結婚式に出席する際の正しい服装マナーを、スーツ・シャツ・ネクタイ・チーフ・靴の各項目別にご紹介しました。結婚式での男性ゲストの服装というとワンパターンに思われがちかもしれませんが、シャツの色やネクタイ、小物など合わせるものによって幅広いコーディネートが楽しめます◎
大人のマナーは守りつつも、遊び心をきかせてカッコよくオシャレに決めてみませんか?