「ゲストとのつながりを感じられる結婚式を挙げたい」と思っているあなたへ質問です。 どんな空間があれば、ゲストとのつながりを強く感じられるでしょうか? 近年の結婚式では、ゲストと一緒に楽しい時間を過ごすことが重視されるようになりました。そのため、ゲスト参加型のプログラムや演出を用意する式場が増えています。ただ、空間でゲストとのつながりを生みだすとなると、少々難問ではないでしょうか。 しかしこの難問に対し、回答を持っている会場があります。それが今回取材をした「IWAI OMOTESANDO」です。これまでの結婚式場とは一風変わった空間が、どのようにしてゲストとのつながりを生み出しているのか、うかがいました。(取材:トキハナ 編集部/文:クリス)
目次
1.ゲストとのつながりを実感できる空間のキーワードは、“シンプル”
はっと息をのむほど美しいステンドグラス
格式のある、豪華な調度品
結婚式場には、このような一歩足を踏み入れるだけで日常を忘れてしまいそうになる空間が広がっています。空間全体が、新郎新婦の結婚を祝っているようにも感じられますよね。
しかし式場の空間があまりにも豪華すぎると、ゲストとのつながりを感じにくくなってしまうかもしれません。なぜなら目に入る情報が多すぎて、ゲストとの交流に集中できない可能性があるからです。
だから、ゲストと一緒に思い出に残る時間を共有したいのなら、あえてシンプルな空間を用意するのも1つの手だと思います。そして実際に、「ここは本当に結婚式場?」と思ってしまうほどシンプルな空間をつくっているのが、「IWAI OMOTESANDO」です。
出典: IWAI OMOTESANDO
1-1. ふたりの想いと人柄に浸る。レターギャラリー
まずは、「IWAI OMOTESANDO」のシンボル的空間「レターギャラリー」。ここはいわゆるウェルカムスペースで、これまでの結婚式であれば華やかな装飾とふたりらしいウェルカムボードでのお出迎えというスタイルが多かったと思います。しかし「IWAI OMOTESANDO」のこの空間には、目立った装飾はありません。むしろ結婚式場にはめずらしい、モノトーンでシンプルな空間が広がっています。
このレターギャラリーにはその名の通り、ゲスト一人ひとりに向けてつづられた手紙を届けるポストと、ふたりの思い出の品々が飾られているギャラリーが設置してあります。つまりここは、ゲストがふたりの気持ちと人柄に浸れる空間。あえて装飾を控えることで、ふたりの想いや人柄を際立たせるようにしているのです。
出典: IWAI OMOTESANDO
1-2.過去・現在・未来をともす。人生をあらわす、挙式会場までの道
挙式会場までの道も、これまでの結婚式場ではあまり目にしたことのない光景が広がります。少し傾斜がついた、ほんのりと薄暗い通路にともるスポットライト。この空間のデザインが表すのは、「山あり谷あり、明るいときもあれば暗いときもある——」人生そのものです。そんな通路を一歩一歩進めばきっと、これまでの人生を振り返られるでしょう。
またこの通路はファーストミートの際に、親御さまとご親族も通る道。光と影が織りなす人生の道のりはきっと、親御さまにとってふたりを育ててきた思い出を振り返る時間となるでしょう。
出典: IWAI OMOTESANDO
1-3.ゲストとともに色をつける。挙式会場“セレブレーションホール”
挙式会場であるセレブレーションホールもまた、これまで見てきた結婚式場にはない独特な空間です。小さな円の小窓が1つだけの空間には、まるで洞窟に来たかのような雰囲気が漂います。装飾は、季節の花が中央に飾ってあるのみ。他に目移りするものがないぶん、ふたりの姿がより際立ちます。
さらに席は、新郎新婦のゲストが向き合うスタイルを採用。この席のつくりをいかして、ゲストが新郎新婦に向けて手紙を読む時間がもうけられています。新郎新婦は自分たちのゲストと反対側の席の一番後ろに立ち、そのメッセージを受け取るのです。洞窟のような空間ではゲストの声がマイクなしでもよく響くため、声の温度感や気持ちの高ぶりがありのまま伝わるそう。
シンプルだった空間に、ゲストとおふたりの人柄が加わることで、おふたりの結婚式にしかない色が生まれる——。そんなゲストと一緒に結婚式をつくりあげていく時間が過ごせるのです。
このように「IWAI OMOTESANDO」には、ゲストとふたりのつながりを強く感じさせてくれる空間があちこちにあるのです。
非日常があふれる空間は、ゲストの目を楽しませてくれるでしょう。しかしふたりもゲストもつながりを感じられる、そんな結婚式を望むのなら、それを際立たせる“あえてシンプル”な空間を用意してもいいかもしれません。
出典: IWAI OMOTESANDO
出典: IWAI OMOTESANDO
2. 境界線を取り払ったコンパクトな空間が生む、わが家感
結婚式でゲストと交流を深める時間といえば、披露宴。この披露宴の形も近年では変化をとげ、「ふたりが主役」から「ゲストと一緒に楽しむ」時間へと変化しています。
実際に「IWAI OMOTESANDO」でも、ゲストと一緒に過ごすひとときを楽しいものにするため、さまざまな空間の工夫がなされています。
まず「IWAI OMOTESANDO」には、披露宴という言葉がありません。「ふたりを披露する場ではない」という考えのもと、ウエディングパーティーという言葉を使っています。
そしてこちらの会場のウエディングパーティーには、結婚式でよく見かける「高砂」がありません。ふたりの席は、ゲストの席が並ぶ長テーブルの中にあります。つまり、ゲストとふたりの間にあった境界線を、視覚から取り払ったのです。
これまでの結婚式では、会社の上司が前列で新郎新婦の家族が後列に座っているのが当たり前でした。しかし「IWAI OMOTESANDO」では、すべてのゲストとふたりがフラットに着席します。だから、大切な家族とも気軽におしゃべりできるのです。
また親御さまとご友人が、イスに座ったままグラスを交わして話をしている光景もよく見られるんだとか。親御さまはこれまでの結婚式だと、ふたりの結婚式に来てくれた人をもてなさなければとテーブルを慌ただしく動きまわっていました。「IWAI OMOTESANDO」のようにふたりとゲストの間の境界線だけでなくゲスト同士の境界線もなくせば、参加者全員が肩の力を抜いてパーティーを楽しめるようになるのです。
「IWAI OMOTESANDO」のパーティーでふたりもゲストもリラックスできる理由は、まるで自宅のリビングのような雰囲気にも。結婚式では当たり前だったテーブル装飾が控えめなので、より“わが家感”が増します。
そしてまるでわが家の食卓を囲むようなコンパクトな空間で食べるのは、『「美味しい」の共有』をコンセプトにつくられた料理の数々。なかでも目を引くのは、ご飯を炊く釜。「同じ釜の飯を食う」ということわざにもあるように、人と人とを結びつけるのは食。分かち合える料理こそがお祝いにふさわしいと、フルコースの1品として釜炊きごはんがふるまわれます。
決まった席に座ってふたりを遠くから見守るのが当たり前とされてきた、“披露宴”。しかし参加者全員がコミュニケーションを取りやすい空間を届けさえすればきっと、ごく自然に「ゲストと一緒に楽しむ」ウエディングパーティーがつくれるはずです。
出典: IWAI OMOTESANDO
3.まとめ|ゲストとつながる結婚式の空間づくりに必要なのは、想像力
ゲストはきっと、ふたりの晴れ姿だけを見に結婚式へ参加するのではなく、心からの祝福を贈りたいと思っているはずです。そのゲストの気持ちに寄りそうためにふたりができるのは、交流しやすい空間を用意すること。
ふたりの想いや人柄に深く触れる空間をつくれば、会話のネタが増える。
ふたりとの思い出を振り返る空間をつくれば、感謝の言葉がもっとあふれてくる。
ふたりと一緒に結婚式に色をつける空間をつくれば、ゲストも主役になれる。
そしてふたりとの境界線のない空間をつくれば、みんなが楽しい時間を過ごせる。
このように、自分たちやゲストがどんなつながりの時間を楽しんでいるのかを想像して、必要な空間を考えてみてはいかがでしょうか。もちろんふたりだけでアイデアを考えるのが難しい場合は、式場に相談してみてくださいね。一緒に考えてくれるプロデューサーさんが、「IWAI OMOTESANDO」には数多くいらっしゃいます。
出典: IWAI OMOTESANDO