日本伝統のスタイルで厳かに行われる神前式。その古式ゆかしい雰囲気はもちろん、白無垢と綿帽子の花嫁姿に憧れる!という方も多いのではないでしょうか。神前式を検討する場合、まず押さえるべきポイントは、神前式の後の披露宴をどこでするかということです。神前式の披露宴会場の選び方について3つのパターンを挙げて、メリットとデメリットをご紹介します。 (文:R.E)
1.神社で神前式。そのまま敷地内の会場で披露宴、のパターン
“神々の国”日本には、由緒ある神社が全国各地に点在しています。特に関東エリアには、タレントや芸能人の挙式をきっかけに、一気に新郎新婦の注目を集めた神社もありますよね。
大規模の神社や、結婚式需要の高い神社は、敷地内に披露宴会場を完備していることが多いです。敷地内の会場なので、挙式後、そのまま会場へ移って披露宴ができるのが一番のメリット。移動の必要がないということは、万一の雨天時にも安心です。
ただし、神社によっては何百年という歴史があるからこそ、建物の造りが古かったり、そのためバリアフリーになっていなかったりします。例えば階段を使うのが困難なゲストを招待する場合は、スタッフにサポートをお願いするなど対応が必要になることも。
<神社の敷地内で披露宴をする場合のポイント>
●メリット:移動しなくていい/雨天時も安心
●デメリット:建物が古い/バリアフリーに未対応
2.神社で神前式。移動して別の会場で披露宴、のパターン
神前式は伝統ある神社で挙げたいけど、披露宴は料理や会場の雰囲気にこだわりたい!というカップルの多くが、挙式後に別の会場へ移動して披露宴を行っています。披露宴会場にオシャレなゲストハウスやレストランを選べば、衣装も和装とドレスの両方が違和感なく着こなせますよね。
このパターンの懸念は、移動です。新郎新婦だけでなく、ゲストにも移動を強いることになるので、あまりにも神社から遠い場所にある会場は避けましょう。
ゲストの移動手段としてあらかじめタクシーやバスを用意するのはもちろん、移動時間は長くても20〜30分以内に収めます。
また、挙式から披露宴開始までの時間にも注意が必要です。移動にかかる時間に加えて新郎新婦のお色直しなどの時間を考えると、挙式から披露宴まで少なくとも2時間はとっておきたいもの。移動先の会場にゲストがくつろげる待合スペースがあるかどうかも確認しておきましょう。
神社と披露宴会場を別々に選ぶ際のコツは「提携しているかどうか」です。互いに提携していれば、着付け・ヘアメイクスタッフやカメラマンとの打ち合わせはどちらか1か所で済むことが多いですが、提携していない場合は、自分たちで両方のスタッフと打ち合わせをする必要があるからです。
<神社と別の会場で披露宴をする場合のポイント>
●メリット:挙式も披露宴もこだわれる
●デメリット:移動の手配が必要/すぐに披露宴が始められない
出典: クラシカ表参道
3.神殿がある結婚式場で、神前式も披露宴もするパターン
ゲストの立場に立って考える場合、一番便利なのは神殿を完備している結婚式場です。神前式場と披露宴会場が同じ建物内にあるため、移動が楽なのはもちろん、荷物を預けたり、着替えをしたり、何かしらのサービスを全て同じ場所で受けることができるからです。
楽なのは新郎新婦にとっても同じです。とくに和装は何枚もの衣装を重ね着するため重く、動きづらいもの。館内神殿なら、挙式後すぐに館内の衣装室でドレスにチェンジできますよ。
出典: ホテル雅叙園東京
また、《2.神社で神前式。移動して別の会場で披露宴、のパターン》で、「スタッフとの打ち合わせなど準備が楽なのは、互いに提携している神社・会場」だとご紹介しましたが、提携しているかどうかさえ考えなくて良いのが、神殿がある結婚式場のメリット。ヘアメイクやカメラマンなどスタッフは変わりませんし、担当のウエディングプランナーも1人です。準備がスムーズに行える上、結婚式当日も、挙式から披露宴までスムーズな進行が期待できそうですね。
<神殿がある結婚式場のポイント>
●メリット:移動しなくていい/ゲストのサポートが万全/結婚式の準備から当日が全てスムーズ
出典: ホテル椿山荘東京
4.まとめ
神前式を検討する場合は、神前式の内容そのものよりまず、挙式後の披露宴をどうするか?という点を考えることをおすすめします。希望する披露宴のスタイルによって、神社で神前式を行うのか、結婚式場の神殿で神前式を行うのかが変わってくるからです。とはいえ、関東エリアだけでもたくさんの神社や結婚式場があるため、二人だけで情報収集するのにも限界があるはず。効率的に候補をピックアップして検討したい方は、結婚式場の相談カウンターを利用すると良いですよ。