実際に支払った金額が、見積もりから100万円も上がった。 お母さんが着たドレスを着たかったのに、持ち込みに結構な額を取られた。 料理のアレンジ希望が通らなかった。 “オリジナルウエディング”というワードが幅広く知られるようになったにもかかわらず、結婚式場にはまだまだいろんな制約があります。 そんななか、持ち込み自由で、“できる理由”からおふたりの想いに寄り添う結婚式をつくっている式場『UNION HARBOR』に出会いました。 取材を通して “自分たちの力で1から結婚式をつくりあげる”ことの本当の意味が分かったような気がします。(取材:トキハナ 編集部/文:クリス)
目次
1. 結婚式を挙げる人の気持ちになって見えた、今のウエディングに必要なこと
今回取材した『UNION HARBOR』を運営するのは、塚田農場や四十八漁場などの飲食店チェーンを展開する“食”の会社「エー・ピーカンパニー」。
全国の生産者と直接提携取引し、生産から流通販売までを一貫して行う、“食べるものやこと”に対しとことんプライドを持っている会社です。
そんなエー・ピーカンパニーの社長はずっと、婚礼料理はもっと結婚式という特別な1日にふさわしく、おふたりやゲストの記憶にしっかりと残るものにできると感じ、UNION HARBORをつくりました。
また今回お話をうかがったプランナーのTさんも、ブライダル業界で当たり前とされてきた“持ち込み不可”や“見積もりの仕組み”などのルールが、ふたりらしい結婚式づくりの壁となっていないか疑問に感じていたそうです。
UNION HARBORは、こんなブライダル業界の当たり前価格や設定にメスを入れ、自分たちが提案していることをスタンダードにしていく気持ちで結婚式をつくっています。
だから、持ち込みは料飲以外すべてOKで持ち込み料も必要ありません。また、1日1組限定の貸し切りなので、プログラムも装飾も自分たちの想いのまま表現できるのです。
またブライダル業界の常識に風穴を開ける存在となるべく、“ウエディングレストラン”というこれまでにない概念・形態を式場自体にも取り入れているUNION HARBOR。
レストランの営業時間外や不定期の貸切で結婚式をする“レストランウエディング”とは違い、あくまで施設自体はウエディングをするためにつくっています。
そしてその式場をつくった根底にあるのは、「おいしい料理を結婚式という特別な時間に満喫できる空間をつくりたい」という想い。
つまり、式場のつくりとしては専門式場やゲストハウスに近く、式場をつくろうと思った根底に食の会社ならではの「おいしいものを届けたい」という想いがあるのです。
出典: UNION HARBOR
2. そもそも結婚式は、ゴールではなくスタート
“おいしい”と“楽しい”が見事に融合し、本当に自分たちがしたい結婚式が挙げられる自由も約束されている『UNION HARBOR』。
こちらの式場では、式場見学の際にどの新郎新婦にも必ず投げかける質問があります。それは、「なんのために結婚式をあげるのか」です。
結婚式を挙げると決めたおふたりがまずすることといえば、おそらくネットや雑誌、SNSで情報を集めることだと思います。もちろん情報収集は、結婚式を挙げるうえでとても重要なことでしょう。
しかし、写真や文言が魅力的なあまりに、見た式場すべてが素敵に思えたり、あまりの情報量に頭が混乱したりすることもあります。
加えて式場見学に行くと、なにもかもが魅力的に見えるもの。しかもほとんどの式場では割引がきくため、見学に行けば行くほど悩んでしまうカップルも珍しくありません。
式場を選ぼうにも、このように情報があふれていたり他の式場との比較すら難しかったりすると、ふたりだけでは冷静な判断ができなくなってしまいます。
また結婚式は、その日1日の特別なイベントだと捉えられがちですが、これまでふたりが歩んできた、そしてその後のふたりが歩むであろう人生を繋ぐ1日です。
そんな新たなスタートにもなる1日を、式場が言うメリットや割引だけで判断してしまうと、のちのち自分たちが本当にしたかったことが見えてきたときに実現できないことが出てくるかもしれません。
“結婚式をゴールではなく、あくまでも夫婦のスタート地点として捉えたときに、この式場がふさわしい場所になるのかを、おふたりと一緒に考える式場でありたいんです。” (プランナーTさん)
人生の新たなスタートとなる特別な1日を過ごす場所を冷静に選ぶためにも、一度「なんのために結婚式をあげるのか」と考えるきっかけを、UNION HARBORは質問という形でつくってくれます。
「なんのために結婚式をあげるのか」と自分たちに問うことは、本当に実現したいことを事前にある程度明確化することにもなり、結果、ふたりらしい結婚式を挙げる式場選びの判断軸にもなるはずです。
出典: UNION HARBOR
3. 真の“オリジナルウエディング”では、提案が飛び交う
UNION HARBORが得意とする“オリジナルウエディング”。そもそも、このワードを聴いてどのようなイメージを持つでしょうか。
おそらく、本当に自分たちがしたいことをつめこんだ結婚式を想像する人が多いと思います。
しかしオリジナルウエディングは、式場が設けるルールの上に成り立つため、すべての想いを実現するのは非常に難しいといわれています。
特に、自分たちらしさを表現したいと希望するカップルの前に立ちはだかるのが、持ち込みの制限です。
冒頭でも触れましたが、家族の絆がこもったドレスを着たいのに、そこにお金がかかってしまうのなら、予算的にあきらめなければならない人も出てくるでしょう。
素敵な動画をつくれるクリエイターが友人にいて、結婚式ムービーは必ずその人にと思っていたのに、お願いできないのであればおふたりが思い描く結婚式は実現できないことになります。
その点UNION HARBORは、食材やドリンク以外はすべて持ち込みOK。しかも持ち込みにかかる手数料もかかりません。食材、ドリンクも、地元の食材などで取り入れたいものがあれば相談も可能です。
持ち込みが料金もかからず自由なので、本当に自分たちがつくりたい結婚式が実現できる式場だといえるでしょう。
ただし、UNION HARBORのTさんは、1からつくるオリジナルウエディングにも難しさはあるといいます。
“オリジナルウエディングは自由な分、おふたりに“自分たちでつくる”という意志・覚悟がなければできないんです。もちろんご提案を織り交ぜながら、僕たちはおふたりのその意志をとことんサポートするだけなんですよね。”(プランナーTさん)
本当に自由な結婚式には決まったテンプレートがありません。だからこそ、自分たちが主体的に考えて動かなければ形にできないのです。
しかし結婚式の準備では、新婦さんが積極的に動いて、新郎さんは彼女に任せっぱなしというカップルの姿をよく見かけます。
実際に「これまでの結婚式にはないことがしたい」と、UNION HARBORを選んだ新郎さんがいました。しかし彼も、打ち合わせのときは新婦さんの意見を尊重して自分自身の意見は控えめにしていたそう。
しかし高砂のデザインを決めるとき、できあがったデッサンを見た新郎さんが「思っていたのとちがうかも」と言ったことで、ふたりは衝突しました。
そのときにプランナーさんが改めて、「なんのために結婚式をあげるのか」という原点に立ち返る機会をつくり、そしてありきたりな結婚式が嫌でこの式場を選んだのだからもっと自分の意見を織り交ぜて、おふたりもゲストも楽しめる式をつくらないかと問いかけたんだとか。
そこで新郎さんも“自分で考え、つくる”ことの大切さに気付き、その後の打ち合わせではどんどん意見を出してくれるようになったそうです。
またプランナーさんはたとえ前例のないおふたりの想いに対しても、“できる理由”を探したうえで、納得いく形での提案をしてくれます。
だからUNION HARBORの結婚式の打ち合わせでは、新郎新婦、プランナーから意見が飛び交うのです。
前述のカップルの結婚式のあと、新郎さんから「ゲストのために自分でつくることの大切さに気付けなかったら、自分が思っていたありきたり以下の結婚式になっていたかもしれない」という言葉がプランナーさんに届いたそうです。
このおふたりは、結婚式への向き合い方にまで真剣に向き合ってくれる式場と出会えたからこそ、満足いくオリジナルウエディングが挙げられたのではないかと思います。
真のオリジナルウエディングが実現できる自由度の高い結婚式場は、まだまだ少ないです。
だからこそ、自分たちの中にイメージがあってそれが叶えられるかもしれない式場を選んだのなら、とことん自分たちで考え動いてみましょう!
自由度の高い式場を活かすも殺すも自分たち次第だと思います。
出典: UNION HARBOR
4 .まとめ|“1から結婚式をつくること”は“ふたりの人生の準備期間”となる
“オリジナルウエディング”は、これまでにないおふたりだけの結婚式づくりができるという魅力的な側面と、1からふたりで一緒に考えて、つくらなければならないという案外大変な側面がある結婚式の形だと思います。
しかし、結婚式はふたりが夫婦として歩みを進めるうえでのスタート地点でもあります。いわば1から結婚式をつくりあげていくことが、その後のふたりの人生の準備期間になるともいえるのです。
大変だなと思うときもあるでしょう。ときには喧嘩してしまうこともあるかもしれませんね。しかし結婚式には、これからのふたりの人生をより豊かにするきっかけが、きっとあるはずです。
だからこそ、ふたりの想いをとことん実現させ、ふたりの未来にも真剣に向き合ってくれる式場を選ぶことが、オリジナルウエディングを成功させる第一歩ではないでしょうか?
出典: UNION HARBOR