結婚式の受付でよく見かける「芳名帳(ほうめいちょう)」。芳名帳に名前と住所を記入したことがある方は、これって何のために書くんだろう?と思ったことがありませんか?
そもそも、芳名帳って本当に必要なの?という声も…。はい、本当に必要なんです。
今回は結婚式の芳名帳について、その意外な機能から結婚式の後の活用法まで解説します。
(文:桑田千寛)
目次
1. 結婚式の芳名帳、その機能はたくさん!
芳名帳は、結婚式の受付に用意しておいて、ゲストに自分の名前や住所などを記入してもらいます。
受付の主な機能としては、ご祝儀のお預かり、出席の確認、結婚披露宴の席次表のお渡し、お車代のお渡しなどが行われますが、受付担当の方はゲスト全員の名前と顔が一致しているわけではありませんよね。そこで新郎新婦に代わって、結婚式の受付をスムーズに進めてもらうために芳名帳が役立ってきます。
《芳名帳の機能》
♠ゲストの到着状況と出席確認
ゲストが結婚式会場に到着したら、まず受付に案内されます。受付担当の方はゲストからご祝儀を預かり、芳名帳に記入してもらうよう申し出て、芳名帳と同じ名前を席次表やリストで探してチェックします。ここまでが受付担当の方の役割です。
もしも挙式時間が迫っているのに到着していないゲストがいる場合は、プランナーが芳名帳をチェックして、新郎新婦より連絡を取ってもらうなどの対処をすることが出来ます。
♠招待客以外のゲストの記録
キリスト教式や人前式など、誰にでも参列してもらえる挙式スタイルなら、披露宴には出席しないけど挙式だけ参列したい、というゲストもいるでしょう。
その場合もご祝儀を持参されることが多いですが、何名かでご祝儀を1通にまとめるケースがあります。あとでご祝儀袋を見ても、全員が参列してくれたのか、代表者だけだったのか判断できませんよね。
芳名帳に記入してもらうことで、招待客以外で誰が来てくれたのかの記録が残せますし、後で新郎新婦からもきちんとお礼を伝えることが出来るのです。
♠席次表の名前が間違っていた際のフォロー
結婚披露宴の席次表の名前は、返信ハガキに書かれているゲストの自筆を元に決めますが、稀に新郎新婦や両親が勘違いをしてしまうことがあります。そこで芳名帳が役立ちます。
席次表の名前が間違っていたとしても、受付で確認が出来れば、結婚披露宴が始まるまでに席札だけでも作り変えるなどの対処が出来ます。また、担当プランナーより両親に事情を説明し、ゲストにお詫びをして頂くなど、いち早く連携していくことも出来ます。
♠住所変更の有無を確認
芳名帳に住所を記入していただくのは、招待状の返信後に、住所変更を行ったゲストがいるかもしれないからです。招待状の返信ハガキと照らし合わせて住所変更の有無を確認することが出来ますし、ハネムーンの土産や年賀状を送る際など、節目ごとのご挨拶が滞りなく出来るのは嬉しいメリットですね。
2.芳名帳は、ノート式とカード式の主に2タイプ
芳名帳には様々な種類があり、デザインや仕様によって2,000~5,000円程で購入できます。ここでは代表的な2種類のタイプと内容の違いをご紹介します。
♠ノート式の芳名帳
伝統的な芳名帳のスタイルで最もシンプルなもの。一般的なノートの様に中心で折り返して中綴じしたタイプと、ルーズリーフの様に穴が空いていて紐綴じし、後で入れ替えが可能なタイプがあります。
披露宴の芳名帳以外にも、人前式の立会人となる全員の名前を書いてもらうことがあり、ノート式の芳名シートと結婚証明書を一緒に保管できるブックタイプを利用しても便利ですよ。
♠カード式の芳名帳
1人1枚ずつ記入してもらうカード式の芳名帳は、ゲストの名前や住所の他に、新郎新婦へのメッセージ、電話番号、メールアドレスなどを記入できるものが多く、中には、受付で撮影したチェキ写真を貼り付け出来るタイプも。
仕様は、デザインカードと言ってオシャレな付属BOXに保管するタイプと、バインダー式に綴り結婚式後に入れ替えできるものがあります。カード式なので、招待状に1枚ずつ同封して当日持参してもらえば、受付が混み合うのを防ぐことも出来ます。ただし、持ってくるのを忘れてしまう方がいるかもしれませんので、予備の準備をお忘れなく。
芳名帳にどのような内容が記入してあって、どう活用できるのかがわかったら、自分たちの結婚式に合う内容で手作りしてみても良いかもしれませんね!
3. 整理上手はお付き合い上手!結婚式後の芳名帳の活用法
結婚式当日に受付で活躍する芳名帳。結婚式の後は、こんなふうに活用します。
①招待状の返信ハガキと照らし合わせて、名前や住所の確認をする
②ご祝儀を誰にいくら頂いたのか、その金額を芳名帳に追記する
③年賀状や季節の挨拶状を送る際のアドレス帳にする
特に②ご祝儀に関しては、芳名帳の存在がとても役立ちますよ。というのも将来、結婚式に招待したゲストの結婚式に、自分たちが招待される可能性があるからです。友人や同僚については、ご祝儀をいくら包むかの判断基準に芳名帳を。
また親族に関しては、自分の親族だけではなくパートナーの親族のご祝儀額もきちんと整理しておくと、今後何かと親族付き合いの仕方の参考になります。
結婚式の時、誰にいくらご祝儀をいただいたかという記憶は、年々あやふやになっていくものです。芳名帳を活用してきちんと整理し、ふたりの門出を祝ってくれた多くの方々と末永く、より良い関係を築いていきましょう。
4. まとめ|二人にとって本当に必要なスタイルの芳名帳を
結婚は人生で迎える様々な局面の中で最も大きな転機でもあり、非日常的なもの。だからこそ結婚式の準備では、普段は意識しなかったことを考えたり、日常的には利用しない物について詳しく知ったりする機会があります。芳名帳もそのひとつではないでしょうか。二人に本当に必要なスタイルの芳名帳を選んでいきましょう!
また、家族や親族のみの少人数で結婚式をする場合や、1.5次会や会費制パーティの場合など、結婚式のスタイルによって芳名帳の形式も様々な選択肢があります。何か困ったことがあれば、トキハナのオンラインプランナーに気軽に相談してくださいね。
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