結婚式に初めて参列する場合、いつどこで、どんなマナーが必要になるかわからないと不安ですよね。とくに「挨拶」は一瞬の出来事。だからこそ事前の心構えが失敗を防ぐために必要なのです。
この記事では、受付・控室・披露宴の中で必要となる、結婚式の基本的な挨拶マナーをご紹介。スマートな挨拶方法を知っておくと、当日安心して結婚式に出席できますよ。
(文:桑田千寛)
1. 受付での挨拶例
結婚式の会場に到着して一番に通されるのが受付。ここで初めの挨拶を行います。
受付担当の方は、新郎新婦の代理人的な立場ですから、最初の挨拶は、
「本日はおめでとうございます」
続いて、
「新郎(新婦)の友人の○○○○と申します」
と、新郎新婦のどちら側のゲストで、誰なのかがわかるように名乗りましょう。
こうすると、受付担当の方が出席者リストをチェックして、芳名帳の記入や、ご祝儀の受け渡しなどがスムーズに進みます。
2. 控室(待合場所)での挨拶例
受付を済ませたら、挙式やパーティーが始まるまでの間、控室(待合場所)で待機します。
この時、新郎新婦の親御さん(自分が参列する側)の姿を見かけたら、
「この度は誠におめでとうございます。お招きくださいまして、ありがとうございます」
などと、ひと言ご挨拶しておきましょう。
ただし親御さんは、他のゲストや親族への挨拶まわりも行っており、時間に余裕がない場合もあるので、挨拶するなら手短に。慌ただしい様子であれば無理に挨拶しようとしなくてもOKです。
3. 披露宴中に挨拶するタイミング
披露宴が始まると、新郎新婦の親御さんがゲストに挨拶まわりを行います。挨拶まわりが始まるタイミングは、乾杯後か、はじめの料理を食べ終わる頃。
控室で挨拶が出来なかった方も、この時は挨拶を受けるタイミングですので、席に着いて料理を楽しみながら待ちましょう。
とはいえ、いつ挨拶に来られるかわからないまま待つのも落ち着かないもの。そんな時は、ゲストの顔触れによって挨拶の順番が変わることもあるので、披露宴の席次表を確認してみるのもおすすめです。
一般的には次のような順番で挨拶まわりが行われます。
《新郎新婦の勤務先関係者(来賓)が出席している場合》
親御さんの挨拶まわりは、来賓→友人→親族の順で行われるのが一般的。あなたが新郎新婦の友人なら、順番としては、来賓のあとになりますね。
来賓および先輩、同僚など勤務先関係者の出席数によって、披露宴の前半では、友人席まで挨拶がおよばないこともあります。その場合は、披露宴の中~後半(お色直し退席中、再入場後)に挨拶を受けることになりやすいでしょう。
《出席者が友人と親族の場合》
勤務先の来賓が出席しない場合は、友人→親族の順に挨拶まわりが行われます。あなたが新郎新婦の友人なら、真っ先に挨拶を受けることになりますね。乾杯後に挨拶を受けられるよう席で待ちましょう。
また、ご両親が挨拶まわりをする際、瓶ビールを持ってお酌をするのが日本の結婚式の慣習となっています。お酌には、感謝を伝えたり、喜びを分かち合う意味がありますので、アルコールが飲めない人はかたちだけで良いので受けましょう。
4. 親御さんに喜ばれる挨拶のポイント
新郎新婦の親御さんに挨拶すると言っても、“おめでとうございます”の言葉以外に何を話せば…?と困ってしまいますよね。
また親御さんにしてみれば、あなたがどのようにお世話になっている方なのか、すべて理解しているとは限りません。
ですので、初対面の場合はまず自己紹介。続いて、次のように新郎新婦とのエピソードを話すと喜ばれますよ。
《親御さんと面識がない場合の挨拶例》
「本日は、おめでとうございます。大学時代に同じゼミで、当時から仲良くさせて頂いています、○○○○と申します」
続いて、新郎新婦の好きな部分、尊敬する部分、助けられたことなど、親御さんにとってプラスイメージとなるエピソードを添えると良いでしょう。
新郎新婦と仕事上の付き合いのみで日常的なことがわからない場合には、自己紹介を中心として、招待して頂いた感謝を伝えれば充分です。
《親御さんをよく知っている場合の挨拶例》
新郎新婦の親御さんと日常から顔を合わせる機会があり、親交が深い場合には、あまりかしこまり過ぎる必要はありません。
まずは「本日は、おめでとうございます」と祝福の気持ちを伝えます。さらに親御さんを労う言葉がけをすると、肩の力が抜けて喜ばれることでしょう。
結婚式当日は新郎新婦だけでなく、親御さんも慌ただしく過ごしています。挨拶は手短に済ませられるように、事前に考えておくとスムーズですよ。
5. まとめ|当日の状況に応じて柔軟に対応するために
結婚式の受付と控室、そして披露宴中に必要となる基本的な挨拶マナーをご紹介しました。
新郎新婦や両親は出来る限りゲスト全員に感謝の気持ちを伝えたいと考えていますが、結婚式当日の進行状況によっては、思うように出来ないこともあります。
ここでご紹介した基本的な挨拶マナーやタイミングを心に留めつつ、状況に応じて柔軟に対応できるとスマートですよね。そのためにも、事前に考えておける挨拶内容はチェックしておきましょう。