新郎新婦の友人を中心に招待される、結婚式の二次会。結婚披露宴よりもカジュアルな場とされていますが、大人として最低限のマナーは守りたいものですよね。
この記事では、二次会に参加する際の出欠・会費・服装のマナーなどについて解説。二次会に初めて招待された人も、久しぶりに出席する人も、ぜひ参考にしてくださいね。
(文:三島莉永)
目次
1. 二次会の出欠マナー
結婚式に招待される場合とちがい、二次会の案内はメールで届くことが多い様子。最近ではWeb招待状を利用するカップルも多いですね。
いずれにしても、出欠の返事はなるべく早くするのがマナー!返信期限が書いてあっても、届いてから2~3日以内、遅くても1週間以内に返信するよう心掛けましょう。
「仕事の都合で出席できるかまだ分からない……」という場合は、まず新郎新婦に状況を説明しましょう。期限内ギリギリの提出や、期限後の提出、返信をしないのは、失礼にあたるので気を付けてくださいね。
一方、欠席する場合は1週間ほど待ってから返信するのが◎。すぐに「欠席」と返信すると、「最初から出席する気がない」と受け取られる恐れがあるからです。
ここからは、メール、Web招待状、返信ハガキのマナーを具体的に見ていきましょう。
1-1. メールで返信する場合
後で返信しよう、と思っていたらついつい忘れてしまいがちなのがメールの返信。出席するなら、招待メールが届いたらすぐに返信しておきましょう。
気をつけたいのはメールの返信先。差出人が新郎または新婦でも、メールの返信先は二次会幹事になっている場合があります。メールの本文をきちんと読んで返信しましょう。
1-2. Web招待状に返信する場合
最近は、メールアドレスやSNSのアカウントを通じてWeb招待状を送るカップルが増えています。ゲストは出欠の返信が簡単にできますし、二次会幹事も出欠の把握に便利ですよね。
でも、いくら便利だとはいえなんだか業務的でわくわく感がない…。そう感じた人はぜひ、新郎新婦や二次会幹事さんにコメントを!Web招待状の種類によってはコメントを記入できるようになっています。
また、Web招待状の特徴の1つにクレジットカード決済機能があります。事前に会費を支払っておけば当日の受付がとてもスムーズですので、抵抗のない人は積極的に協力してあげましょう。
1-3. 返信ハガキに記入する場合
メールやWebで二次会招待ができる時代。だからこそあえて紙の招待状を送る!という新郎新婦も少なくありません。返信ハガキに記入する場合は、以下のポイントをおさえておくとスマートですよ。
♠宛名の「行」を「様」に書き直す
「行」を二本線もしくは斜線で消し、「様」を付け加えます。線を引く際は定規を使うと綺麗に引けて、より丁寧な印象に。
♠「御」や「芳」の文字を消す
招待状には『御出席』『御欠席』『御芳名』『御住所』などさまざまな記入項目がありますが、「御」と「芳」という字は自分に向けられた敬称なので、宛名と同じく二本線もしくは斜線で消します。その際に上から重ねて「寿」という字を書いて消すと、よりお祝いの気持ちが伝わる返信になりますよ。
2. 二次会にご祝儀は必要?会費について
結婚式の二次会は〝会費制〟がほとんどですので、会費と別にご祝儀を包む必要はありません。
※披露宴と二次会の両方に出席する場合は、披露宴のご祝儀とは別に二次会の会費を払います。
ご祝儀のマナーほど決まり事はありませんが、会費についていくつか押さえておきたいポイントがあります。
♠お釣りが出ないようにする
あらかじめ会費の金額は広報されていますので、受付がスムーズに行なえるように、お釣りが出ないように用意しておきましょう。
♠ご祝儀袋は不要
会費は、二次会の開始前に受付などで幹事や係の人が集めます。この時、ご祝儀袋に入れて渡すと中身の確認がしづらいため、袋には入れないようにしましょう。財布から直にお金を取り出して、手渡しても問題ありません。
「財布から直にお金を取り出すのに抵抗がある……」という方は、封をしていない封筒にお金を入れ、受付で封筒の中からお金を取り出して渡すとよいでしょう。
♠新札じゃなくても大丈夫
二次会の会費は、ご祝儀と違って新郎新婦に直接わたすものではなく、会場に支払うためのもの。そのため新札である必要はありませんが、出来ればシワの少ないお札を用意しましょう。
3. 二次会の服装&小物マナー
二次会といっても、新郎新婦の門出を祝うおめでたい席。シチュエーションによって守るべきマナーがあります。
その場にそぐわない服装やアクセサリーを身につけていると、新郎新婦に失礼にあたるだけではなく、自分自身も二次会の間ずっと居心地の良くない思いをすることにも。
そこでここからは、二次会に参加する際の服装やアクセサリー、靴など小物についてのマナーを解説します。
3-1. フォーマルな会場の場合
ホテルや結婚式場、高級感のあるレストランなどで二次会が行なわれる場合は、結婚式に参列する時をイメージして服装を選ぶと安心。
女性は、露出を抑えたワンピースやスーツなど、上品で華やかな服装を。男性は、スーツにネクタイ、またはジャケットを着用すると間違いないでしょう。
3-2. カジュアルな会場の場合
レストランやカフェなど、カジュアルな雰囲気の会場で二次会が行なわれる場合は、あまりカチッとしすぎない服装の方がその場に馴染めるでしょう。
女性は、結婚式には不向きとされるバイカラ―のワンピースや、オールインワンなどの着用もOK。ただし過度な露出は避ける方がベターです。
男性はスーツよりむしろ、ジャケット&パンツくらいにカジュアルダウンするのが◎。ネクタイもアスコットタイや蝶ネクタイでおしゃれを楽しんで!
3-3. その他の場合
まれに、カラオケや居酒屋、パーティースペースなどで二次会が行なわれる場合があります。そんな時は、普段より少しおしゃれな服装を意識するくらいがちょうど。
女性は柄ワンピースや、ブラウス&スカートのコーディネートなど。男性はコットンジャケットなど、異素材ジャケットの着用もOK。ただし、あくまでお祝いの席ですので、ラフになりすぎないよう気を付けましょう。
3-4. これだけは避けたい!服装のNG例
会場によって、フォーマルな服装もカジュアルな服装も選べるのが二次会。ですが、これだけは避けたい服装のNG例を知っておくと安心ですよ。
♠白系のドレス・明るい色(白・ピンクetc.)のスーツ
新郎新婦の衣装と被ってしまう恐れがあるため避けましょう。
ベージュや薄い黄色など、写真うつりによって真っ白に見えてしまう色も避けた方がよいでしょう。
♠アニマル柄や毛皮・ファー素材
これらは「殺生」を連想させることから、お祝いの場には相応しくないとされています。
♠全身黒のコーディネート
黒だけのコーディネートは、お祝いごとにはタブー。黒いドレスやスーツを着る場合は、華やかな色のボレロやネクタイなどを合わせましょう。
3-5. アクセサリーや小物のマナー
服装に合わせて選ぶアクセサリーや靴、小物にも、お祝いの席にふさわしいマナーがあります。男女共通、女性ゲスト、男性ゲストの順に見ていきましょう。
【男女共通】
✔スニーカーやブーツはNG
男女ともに、スニーカーやブーツを履いていくのはマナー違反。
例えヒモ付きの革靴であっても、ブーツ丈のものはカジュアル感が強いため控えましょう。
✔アニマル柄の服装は避ける
「殺生」を連想させることから、お祝いの場には相応しくないとされています。
【女性ゲスト】
✔過度な光り物や、黒いパールのアクセサリーは避ける
ビジューやスパンコールなど光り物を過度に使用したアクセサリーは、花嫁より目立ってしまう恐れがあるため控えましょう。
黒いパールは不祝義を連想させるため、避けるのがベターです。
✔つま先の出るシューズは避ける
足の指や甲が露出しているオープントゥやミュール、サンダルは、カジュアルすぎて二次会にはふさわしくありません。
✔ナチュラルカラーのストッキングが◎
フォーマルな場ではストッキングを履くのがマナーです。例え夏場でも、生脚はNG!反対に、カラータイツや網タイツもカジュアルな印象を与えるため、相応しくありません。黒いストッキングは喪服を連想させるため避けましょう。
【男性ゲスト】
✔ネクタイの色柄は派手すぎなければOK
結婚式では白やシルバーのネクタイが一般的ですが、二次会では、パステルカラーや、ドット・ストライプなどの柄物もOK。スーツやベストと同様に、派手になりすぎない色柄を選びましょう。
✔爬虫類系の型押しの革靴は避ける
革素材は殺生を連想させるため、お祝いごとの装いとして相応しくないとされていますが、牛革などの革素材の靴はOK。しかし、ヘビ・ワニなどの爬虫類系の型押しがされたものは避けましょう。
4. 二次会の過ごし方
結婚式の二次会に初めて参加する人は、どんな雰囲気なのかわからないと少し不安ですよね。ここでは、二次会での過ごし方として知っておくと良いことをご紹介します。
一般的に二次会の間、会場の出入りは自由です。ただし、当たり前のように遅刻することや、何も言わずに帰ってしまうのはマナー違反。事前に予定がわかっている場合は、あらかじめ遅刻・早退する旨を新郎新婦に伝えておきましょう。招待状の余白などに記入しておけばスマートですよ。
二次会では友人の挨拶などの他に、プロフィールムービーの上映や、余興・ゲームが用意されていることが多いです。その時は、仲間内だけで騒いだり、名刺交換ばかり行なったりせずに、積極的に二次会に参加するのがマナーです。
プロフィールムービーの上映中は、おしゃべりをやめてスクリーンに顔を向ける。余興やゲームには積極的に参加するなどして、二次会を盛り上げましょう!
歓談の時間など、余興が行なわれていないときは新郎新婦のもとへ挨拶にいき、お祝いの言葉を一言かけましょう。
また、二次会当日に結婚祝いのプレゼントを渡すのは控えたいもの。当日、新郎新婦はバタバタしていますし、荷物になってしまい迷惑をかけてしまう恐れもあります。プレゼントを渡すなら後日会ったときや、自宅へ郵送するのがよいでしょう。
5. まとめ
二次会の出欠マナーと会費、服装&小物のマナーをご紹介しました。挙式・披露宴ほど服装やマナーを気にしなくて良いのが二次会ですが、あくまでも新郎新婦をお祝いする会です。
大人としてのマナーを守りつつ、自分らしいスタイルで二次会を楽しみましょう♪