近年の結婚式場は、さまざまな価値観を持ったカップルの、ありとあらゆる要望に応えられるよう努力や工夫を重ねています。その一環として、これまでウエディングの世界とはかかわってこなかったような、あらゆる感性を持ったプロフェッショナル達とのコラボレーションが生まれ始めているのです。 今回取材をしたQ.E.D.CLUB にも、これまで以上にさまざまな分野の第一線で活躍するアーティストたちが集っています。なぜ、より幅広いニーズに応えるためにプロフェッショナルとタッグを組むのか。その理由をうかがいました。(取材:トキハナ 編集部/文:クリス)
目次
1.ウエディング業界でプロクリエイターとのコラボが進まなかった理由
そもそもなぜ、結婚式におけるクリエイターとのコラボレーションはこれまで進んでこなかったのでしょうか。その理由の1つに、式場の規模感がクリエイターとマッチしていなかったことが挙げられます。
結婚式場のなかには、1日に複数組、年間に換算すると多いところでは1000組以上の結婚式が行われているところがあります。規模が大きければ大きいほど、結婚式を支えるクリエイターの時間を長く確保しなければなりません。しかし、あらゆる分野の第一線で活躍し多忙を極めるクリエイターたちのスケジュールをその結婚式場のために長時間確保することは、とても難しいのです。
ところが近年のウエディング業界では、建物全体やフロアを貸し切れる結婚式場が増えてきています。つまり、1日および年間に手掛ける結婚式の数をおさえている式場も出てきているため、忙しいクリエイターにもスケジュールの交渉がしやすくなっているのです。
Q.E.D.CLUBも1日2組限定、一棟貸し切りスタイルの結婚式場なので、年間に手掛ける結婚式の数は120組くらいとそこまで多くはありません。この大きすぎない規模感だからこそ、あらゆる分野で活躍するクリエイターさんたちに無理のないスケジュールを提案でき、協力してもらえるんだとか。
なによりクリエイターさんのなかには、これまで挑戦してこなかったウエディングの世界に興味を持っている人も。実際に声をかけたところ「やってみたい」「おもしろそう」との返答がもらえたそうです。
ウエディングに新しい風を生むであろう、さまざまな分野のクリエイターとのコラボレーション。式場とクリエイターがお互いに心地よく仕事に向き合えれば、すてきなクリエイティブがあなたの結婚式に届くかもしれません。
出典: Q.E.D CLUB
2. 式場がタッグを組むプロクリエイターを見る前に、チェックすべきこと
大きな会場ではないからこそできるクリエイターたちとのコラボレーション。となれば、メディアで取り上げられたり、ちまたで評判だったりする有名なクリエイターとたくさんタッグを組めばいいと思ってしまいそうなところ……。
しかしQ.E.D.CLUBでは、“第一線で活躍している人”という基準だけでタッグを組むクリエイターを増やしているわけではありません。“Q.E.D.CLUBらしさ”や式場のコンセプトに共感してくれる人と一緒に結婚式をつくることを、なによりも大切に考えています。
実はQ.E.D.CLUBも、あらゆるクリエイターとタッグを組み始めたのは最近の話。このような動きを始めた理由は、コンセプトのアップデートにありました。
一棟貸し切りスタイルのレストランウエディングだからこそ提供できることとは?
Q.E.D.CLUBが目指す理想の結婚式とは?
Q.E.D.CLUBのスタッフの皆さんはこれまでのサービスを見つめ直しながら、どんな結婚式場をつくり、どんな結婚式を届けていきたいのかについて、2日間建物に缶詰めになって考え抜いたそうです。
そのなかで導き出されたのは、「究極の日常」というワード。
豪華で華やか、非日常感あふれる結婚式もすてきだけれども、Q.E.D.CLUBは“結婚式は日常の延長線上にあるもの”、“結婚式のあとも、いつでも帰ってこられる場所でありたい”という想いをもち、おふたりの歴史や大切な人たちとの絆を実感できる結婚式を届けてきたと、コンセプトをアップデートするこのタイミングで再認識したんだとか。そしてこれからもあたたかな結婚式を届けていきたいと、コンセプトの言葉も自分たちで紡ぎました。
新コンセプトに沿って今まで以上におふたりの気持ちに寄り添うサービスを考えたスタッフから出た案が、さまざまな分野で活躍するクリエイターとタッグを組んでいくこと。さまざまな方面で活躍するプロフェッショナル達の感性とQ.E.D.CLUBらしさをかけあわせることで、これまで以上に唯一無二の結婚式を提供できるのではと考えたそうです。
このようにその式場がどんなクリエイターとタッグを組んでいるかを見る前に、コンセプトをしっかりと持ちそれに沿った結婚式づくりをしているかどうかというポイントも、チェックしておきましょう。
出典: Q.E.D CLUB
3.式場の魅力を知り、感性をいかす!できるクリエイターの条件
コンセプトをアップデートしたことで、さらに式場の軸がしっかりと定まったQ.E.D.CLUB。この新コンセプトに共感してくれる人と出会うために、多くのアーティストにコンタクトを取りました。
例えば、装花。現在は2社とタッグを組んでいます。なかでも「MASSA&ARTISTS」は普段、ハイブランド、ハイジュエリーのパーティーにエッジの利いた花々を届けている、これまでウエディングの世界とはかかわってこなかったフラワーアーティスト集団です。
エッジの効いた花は、単体で見るととてもファッション性が高く感じられます。しかしそのファッション性は必ずしも、式場の雰囲気やおふたりの要望に合うかといわれればそうではなく、むしろチグハグな印象を与える要因にもなりえます。
そんなウエディングにおいて扱いが難しいエッジの効いた花のデザインを得意とするMASSA&ARTISTSのアーティストは、Q.E.D.CLUBの庭を見て「この庭があるから、もう花はいらないのでは?」とおっしゃったそうです。もちろんこの言葉は冗談ですが、式場がもつ魅力を最大限いかすために自分たちがなにを提供すべきなのかを考え形にしてくれる人が、Q.E.D.CLUBに集い始めています。
装花だけでなく、ドレスやフォトの分野にも新たなクリエイターが参加。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
>>> 持ち込みなしでも自分たちらしい結婚式は叶う。式場がタッグを組むクリエイターを知ることの大切さとは?|Q.E.D.CLUB取材記事
出典: Q.E.D CLUB
4.まとめ|結婚式を“誰とつくるか”が選べる時代がやってきた!
これまでのウエディング業界では、その式場のスタッフさんの力を借りながら進めていく結婚式が一般的でした。もちろんこのスタイルは、これから先の結婚式でも続いていくでしょう。
しかし式場にいるプロフェッショナルだけではなく、ウエディングの外の世界で活躍するクリエイターの感性を取り入れることも、これからの時代の結婚式では当たり前になるかもしれません。
これまでの結婚式では難しかった“誰とつくるか”についても、自分たちで選択できる時代がすぐそこまで来ているかもしれないと思うと、ますます結婚式への期待感が高まります。
おふたりや式場スタッフはもちろんクリエイターの皆さんも、その式場のコンセプトや雰囲気に魅力を感じた1メンバー。そんなメンバーたちとつくる1日は、その式場だからこそ、おふたりだからこそできることを追求したオンリーワンの結婚式になるはずです。
出典: Q.E.D CLUB