ブーケトスとブーケプルズは、「幸せな結婚をした花嫁からブーケを受け取った女性が次に結婚できる」という欧米の言い伝えから、日本でも結婚式の定番演出になりました。
ですが世間には批判的な意見もあって、「結婚していないことを公表されるのに抵抗がある」「若い女の子たちの中に一人だけ入っていくのが恥ずかしい」など、とくに年齢高めの女性ゲストは困惑しているようです。
そこで今回は、ブーケトス・ブーケプルズの演出について、ゲストみんなで楽しめるポイントを交えながらご紹介します。
(文:桑田千寛)
目次
1. ブーケトス・ブーケプルズについて①:演出シーンとその方法
まずは、ブーケトスとブーケプルズってどんな演出なのか、その方法をおさらいしておきましょう。
♠ ブーケトスの演出シーンとその方法
ブーケトスは、挙式後に屋外または屋内の広いスペースで行うアフターセレモニーです。ここでは、広いスペースを確保することがポイント!思いっきりブーケを投げられるから、どこにブーケが飛ぶかわからなくてドキドキしますよね。
花嫁は、ゲストが見えないように後ろ向きでブーケを投げます。ゲストには、花嫁になるべく近い位置で、ひとつの場所に固まらないように立ってもらうのがポイント。こうすると、ゲスト同士が譲り合ってブーケが落ちてしまう、という残念な結果を防ぐことができます。
万が一ブーケが落ちてしまっても、「今のは予行練習です!」などと担当プランナーさんや司会者に上手くかわしてもらい、再度チャレンジできるようにお願いしておくと安心ですよ。
♠ ブーケプルズの演出シーンとその方法
ブーケプルズは、ブーケにリボンをつなげて、複数のゲストに引っ張ってもらう演出。参加人数分のリボンを用意して、1本だけがブーケにつながっているように結びつけます。
出典:CELESTE
リボンの長さは1本あたり2m以上のものを準備すると、人数が多くなってもある程度広がることが出来て、周囲のゲストからも様子がよく見えます。そして、司会者のかけ声と共に、ゲストが一斉にリボンを引っ張ります!
またブーケプルズは、挙式後のセレモニーだけではなく、披露宴中の演出としても行うことができるので、会場の広さの都合でブーケトスが難しい場合にブーケプルズを行います。
神前式などの和婚の花嫁は、挙式後のセレモニーが行えない場合もあるので、披露宴でドレスを着た際にぜひ、演出として取り入れてみてくださいね。
2. ブーケトス・ブーケプルズについて②:気をつけたい2つのポイント
冒頭にも書きましたが、ブーケトスとブーケプルズに参加したくない、と思っている女性ゲストへの配慮を忘れてはいけませんよね。次の2つのポイントに気をつけて、ゲスト全員が楽しめる演出にしましょう!
♠ 未婚女性に対する配慮
「花嫁からブーケを受け取った女性が次に結婚できる」という欧米の言い伝えがあるブーケトスとブーケプルズ。ですが、未婚女性に対する配慮として、未婚者限定にしないほうが良さそうです。
ブーケトスとブーケプルズは「幸せのおすそわけ」という意味においては、誰がブーケを受け取っても喜ばしいこと。なので例えば、“未婚・既婚を問わず女性全員”とか、“男女問わずゲスト全員”などとして、多くのゲストに参加してもらうのです。
♠ ブーケの選び方
ブーケトスを行う際には、花嫁のブーケとは別にミニサイズの“トス用ブーケ”を準備します。
花嫁のブーケは、デザイン性を重視して作られるアレンジメントなので、投げるとバラバラになってしまう繊細なものだからです。ウェディングドレスを着て持ったブーケは、大切な思い出として取っておきたい、という花嫁もいることでしょう。
“花嫁のブーケ”をトスしたい方の場合、花の茎をギュッと結んだ花束タイプの“クラッチブーケ”であれば何とか投げられそうですが、オアシスに切り花を挿して固定するタイプのブーケは難しいでしょう。
その点、ブーケプルズはブーケを投げないため安心です。自分が持つブーケをプレゼントしたいならブーケプルズ、ブーケトスをしたいならトス用ブーケを準備する、と考えていきましょう。
3. ブーケトス・ブーケプルズについて③:こんな楽しみ方も!
ブーケトスもブーケプルズも、特定の女性ゲスト向きの演出になってしまいがち。ここでは、みんなに楽しんでもらうアイデアをご紹介します。
男性ゲストに楽しんでもらうなら、“ブロッコリートス”。
ブロッコリーは房を分けながら大きくなっていく野菜だから、子孫繁栄の意味があると言われています。新郎が投げたブロッコリーをキャッチした男性には、ミニサイズのマヨネーズを添えてプレゼントしましょう。笑いが起きて盛り上がりますよ!
どのゲストも大切でみんなに幸せになってほしい、ひとりだけに当たるなんて何だか寂しいな、と考える花嫁もいるのでは?
そんな時は、ブーケプルズにひと工夫を。事前に参加人数分のミニブーケを作り、ひとつのブーケに見えるよう束ねて持って、バラバラになって全員にブーケがプレゼントできる!という方法があります。
また、ブーケ以外のリボンにそれぞれ意味のあるチャームを付けておくと、全員にプレゼントが行き渡りますよ。
4. まとめ|スペースと参加するゲストに合わせて柔軟に楽しもう!
結婚式場によって、ブーケトスが出来るスペースに限りがある場合も多いので、事前に確認しましょう。どの場所で行うかを確認しておくと、イメージに添った演出方法を選ぶことが出来ます。
トス用ブーケを準備するか、花嫁のブーケを使うか、参加するゲストに合った方法は何か、などと柔軟に考えてで楽しい1日を演出してくださいね。