結婚式は、花嫁のウェディングブーケをはじめ、チャペルや披露宴会場の装花などたくさんの花で彩ります。
花には季節を問わず“オールシーズン”楽しめる種類と、“春夏秋冬”その季節だから楽しめる種類のものがあります。
結婚式の時期に旬の花を使えば、季節感を演出できることはもちろん、費用を抑えられるというメリットも!
この記事では季節別に結婚式に取り入れたい花の種類と花言葉をご紹介します。
(文:桑田千寛)
目次
1. 結婚式に取り入れたい季節の花①:“オールシーズン”手に入りやすい花
花は、年間行事やお祝い事などの様々なイベントに欠かせないもの。そのニーズに対応するためハウス栽培を行うなどして、様々な花がオールシーズンで手に入るようになってきました。
オールシーズン手に入るとはいえ、最も値段がリーズナブルなのは最盛期。こちらも併せてチェックしてくださいね!
♠バラ
花言葉:「愛」「美」
最盛期:4-6月
世界中で最も愛される花のひとつである“バラ”。その種類は約2万種類以上にもなり、主役の花を引き立てる小ぶりのスプレーバラから、イブピアジェのように10cm以上の大輪の花を咲かせるものまで様々です。
その華やかさと上品な美しさはウェディングにぴったり。また、「赤いバラ=愛情・情熱」「白いバラ=純潔・深い尊敬」などと、色による花言葉も。あなたが大切にしたい意味合いのバラを選ぶのも良いですね。
出典: UNDER THE TREE
♠かすみ草
花言葉:「清らかな心」「幸福」「親切」
最盛期:5-8月
ナチュラルウェディングにぴったりの“かすみ草”。花束としては、メインの花を引き立てる役割で使われるイメージがありますが、結婚式では、かすみ草だけで作ったクラッチブーケやリースブーケもナチュラルで素敵ですよ。
♠カーネーション
花言葉:「無垢な愛」「純粋な愛」「感謝」
最盛期:3-5月
花びらがぎゅっと集まってふんわり繊細な“カーネーション”。ラウンドブーケにすると丸いフォルムに適度な動きをつけて可愛らしさが増します。
カーネーションはご存知の通り「母の日」に贈られる花として知られています。5月は花市場も繁忙期なので、5月の結婚式にカーネーションを使いたい場合は、早めに相談しておきましょう。
♠ガーベラ
花言葉:「希望」「常に前進」
最盛期:3-5月、9-11月
愛らしく明るい印象の“ガーベラ”は、元気なイメージや可愛らしい雰囲気の花嫁にぴったり。色の種類も豊富にあるので、カラードレスの色に合わせて選びやすいですよ。
♠トルコキキョウ
花言葉:「優美」「希望」「感謝」
最盛期:5-9月
柔らかで繊細な花びらの“トルコキキョウ”。バラと見間違うほどの華やかさを持っているため、ウェディングブーケやテーブルフラワーなどに広く使われています。
♠カラー
花言葉:「華麗なる美」「乙女のしとやかさ」
最盛期:4-7月
凛とした姿が印象的な“カラー”は、マーメイドラインのドレスによく似合います。アームブーケにして持てば、女性らしい曲線美を一層引き立てる視覚効果も。また、クラシカルな雰囲気が好きな方や、和がテーマのウェディングで、テーブルフラワーとして使うと優美です。
♠ユリ
花言葉:「純粋」「無垢」「洗練された美」
最盛期:6-8月
純白の大輪の花を咲かせる“カサブランカ”はユリの女王とも言われ、ウェディングシーンをエレガントに彩ります。テッポウユリと組み合わせてキャスケードブーケにすると非常に華やかです。長いトレーンでボリュームのあるドレスにぴったり。
♠アイビー
花言葉:「永遠の愛」「信頼」
最盛期:9-12
ヨーロッパでは、昔から恒久的な愛を表す花として親しまれてきたアイビー。今でも装花やブーケに使われることの多いお花です。つるがしなやかなので、形が作りやすく、存在感のある飾りにすることもできます。
♠スターチス
花言葉:「変わらない誓い」
最盛期:7-8月
花の色が変わりにくいスターチスは、ドライフラワーとしても使われることが多いお花です。それぞれの色にも花言葉がつけられているので、使う場合は、ぜひ色も見てみてください!
♠オンシジウム
花言葉:「清楚」「可憐」
最盛期:8-12月
小さくて繊細な花弁が特徴的なオンシジウム。小花ですが、束ねることでボリューム感のある飾りにすることができます。凛とした印象で、ドレスはもちろん、和装の結婚式とも相性がいいです。
♠シンビジウム
花言葉:「飾らない心」
最盛期:12-4月
花弁に光沢があり、存在感のあるお花です。花持ちがいいため、水に浮かべるコーディネートにも向いています。大きさも色も種類が豊富なので、好みに合わせて使いやすいです。
♠アリウム・コワニー
花言葉:「夫婦円満」
最盛期:12-6月
星形の小花が数十個集まって咲くアリウム・コワニー。長くやわらかい茎も特徴的で、動きのある飾りにすることもできます。かわいらしく清楚な雰囲気の結婚式におすすめです。
♠ダイヤモンドリリー
花言葉:「華やかさ」「幸せな思い出」
最盛期:10-12月
小さいユリのような花が先に密集しているお花です。花弁がキラキラ輝き、一段と華やかな印象に。たくさん集めると、ふんわりと華やかな飾りになります。
♠ペッパーベリー
花言葉:「輝く心」「信じ合う心」
最盛期:9-11月
ピンクの小さくてまるい実が、つぶつぶとかわいらしいペッパーベリー。小枝を残したまま使われることも多く、ガーデンウェディングとも相性がいいです。
♠ホワイトスター
花言葉:「幸福な愛」
最盛期:5-9月
5枚の花びらが星のように見える白小花。どんなお花とも合わせやすく、お花畑のようなナチュラルで優しい雰囲気を作ることができます。
♠ブルースター
花言葉:「幸福な愛」
最盛期:5-9月
こちらも星に似た形。ホワイトスターと並んで、結婚式でよく使われるお花です。かわいらしい小花がアクセントとして活躍し、華やかな印象にすることができます。
♠アゲラタム
花言葉:「信頼」
最盛期:5-11月
ふわふわの小花が丸く集まって咲くアゲラタム。ナチュラルなコーディネートのアクセントとして活躍してくれます。花色があせにくいためドライフラワーにもしやすいです。
♠コチョウラン
花言葉:「幸せが飛んでくる」
最盛期:3-5月
蝶のような形が、高貴な印象のお花。ボリュームをもたせて可愛らしいコーディネートにもできますし、垂れ下がる花茎を生かすことで、すっきり美しく見せることもできます。
♠アルストロメリア
花言葉:「未来へのあこがれ」
最盛期:5-7月
色が豊富でボリュームを出したいときに活躍してくれるお花。花持ちがよく、ユリに似た形をしています。メインとしても、脇役としても活用することができます。
♠スプレーマム
花言葉:「清らかな愛」
最盛期:10-11月
丸いフォルムが可愛らしく、色も大きさもたくさんあるスプレーマム。中でもすくみ系の色が多いため、秋の式にはぴったりです。
♠ローズマリー
花言葉:「誠実」「変わらぬ愛」
最盛期:11-5月
地中海に近いヨーロッパでは、愛を象徴する植物として知られているお花です。香りが爽やかなため、ゲストテーブルの飾りにすることも多いです。
2. 結婚式に取り入れたい季節の花②:“春”の花
春は、芽吹きの季節。冬を超えて待ちわびたように花々が咲き誇る、華やかな季節。年間で最も花の種類が豊富な時期です。
♠アカシア
花言葉:「優雅」「友情」
一般的には「ミモザ」の名前で広く知られているアカシア。ふんわり咲く黄色の小さな花が風にそよぐと何とも可愛らしいですよね。ウェディングブーケの他、テーブルフラワーやウェルカムリースなどにすると、ゲストの目を楽しませてくれますよ。
♠スズラン
花言葉:「純粋」「純潔」「謙遜」
清楚で控えめな印象の“スズラン”が咲くと、春の訪れを感じさせてくれます。ヨーロッパでは聖母マリアの花として親しまれてきたことから、結婚式でもよく利用されます。花嫁の手元でコロンと揺れる姿を想像するだけで、気持ちが和らぎますね。
♠マトリカリア
花言葉:「楽しむ」「集う喜び」
野に咲く花のように、自然と寄り添って見る人をリラックスさせる“マトリカリア”。エンパイアラインのドレスで、ユーカリなどたっぷりのグリーンと合わせたクラッチブーケにすると、可憐な印象になります。
♠カンパニュラ
花言葉:「感謝」「誠実な愛」「節操」
“カンパニュラ”は、風鈴のようにふっくらとした花の形と優しい色合いが魅力的です。日本では、別名ツリガネソウとして古くから愛されてきた花でもあります。
●芍薬(しゃくやく)
花言葉:「恥じらい」「謙遜」
たくさんの花びらが華やかな“芍薬”は、うっとりする美しさ。すらりと上に真っ直ぐ伸びた姿が、和服を着た日本女性の美しい立ち振る舞いと重なったとも言われ、「美人」を象徴する花として有名です。
♠ストック
花言葉:「愛の絆」「豊かな愛」
パステルカラーのふわふわしたお花が密集して咲き、ほんのり甘い香りを持っています。丈が長くボリュームがあるので、大型のアレンジメントに向いています。
♠ヒヤシンス
花言葉:「変わらない愛情」
花姿が可愛らしいのはもちろん、白、ピンク、紫、青、黄色、赤など色の種類のバリエーションが多いところも魅力です。上品な香りも特徴的なお花です。
♠デルフィニウム
花言葉:「清明」「高貴」
長い花穂に小さい花がたくさん咲くデルフィニウム。鮮やかで美しい色を持つため、ドライフラワーにしても綺麗に保つことが出来ます。
♠アネモネ
花言葉:「純情無垢」「期待」
華やかな花姿で美しいお花ですが、アネモネを使うときには色に注意しなくてはいけません。例えば青のアネモネには「悲しみ」という花言葉も。理想の言葉をもつ色を探してみてください。
3. 結婚式に取り入れたい季節の花③:“夏”の花
夏のプロローグは、ジューンブライド。しっとりとした美しさの花から、夏真っ盛りにぴったりの花までご紹介します。
出典: 花屋福太郎
♠アジサイ
花言葉:「家族の結びつき」
小さな花びらが寄り添い合って咲く姿は、まるで家族のよう。“アジサイ”には、マイナスイメージの花言葉が多いのですが、日本では人の結びつきを重視するあたたかい解釈が一般的です。プリザーブドフラワーやドライフラワーにも合う花材です。
♠ひまわり
花言葉:「あなただけを見つめる」
太陽の花“ひまわり”を見ていると、自然と元気が湧いてきますよね!爽やかで明るい夏の結婚式をしたいカップルにおすすめです。
♠アンスリウム
花言葉:「情熱」「印象深い」
結婚式で南国リゾートの雰囲気を演出したいカップルにおすすめなのが“アンスリウム”。くっきりとした緑色の葉や茎に、光沢のある赤や白の花が印象的です。
♠デンファレ
花言葉:「お似合いのふたり」
色彩豊かな“デンファレ”は、気品ある華やかさを持つ花。キャスケードブーケやオーバルブーケに取り入れると、とても優雅です。
♠グラジオラス
花言葉:「ひたむきな愛」「思い出」「勝利」
古代ヨーロッパの恋人たちは、ひたむきな愛を伝えるためにグラジオラスを使って会う時間を教え合っていた、との言い伝えから付けられた花言葉。ふたりの思い出を懐かしく振り返りながら、結婚式当日を迎えてみては?
♠アマリリス
花言葉:「誇り」「輝くばかりの美しさ」
赤、サーモンピンク、緑などカラーバリエーションが沢山あるお花です。色によって印象がガラッと変わるので、ドレスや結婚式の雰囲気に合わせて選ぶことができます。
♠ピンポンマム
花言葉:「高貴」「真実」「君を愛す」
小さな花が集まって咲き、可愛らしい丸いシルエットになるピンポンマム。キク科のお花なので、ドレスの結婚式にはもちろん、和装にも合わせやすいです。
♠フランネルフラワー
花言葉:「清楚」「高潔」
緑がかった柔らかい白色で、シュッとした花弁のお花です。優しい雰囲気を持っていて、どんなお花とも相性がよく合わせやすいです。フランネルフラワーのみを集めても可愛らしく飾ることができますよ。
♠アスチルベ
花言葉:「自由」「恋の訪れ」
小粒の花が、長い茎にたくさん咲くアスチルベ。ナチュラルウエディングにぴったりで、繊細で可愛らしい見た目が、良いアクセントになります。
♠ユーカリ
花言葉:「新生」「思い出」「永遠の幸せ」
緑のくすみカラーのお花。グリーンを添えると柔らかい雰囲気に、キャンドルなど小物と合わせると海外ウェディングのような雰囲気になります。
♠シンフォリカルポス
花言葉:「いつまでも献身的に」
可愛らしい白やピンクの実が、ころころとつくのが特徴的なシンフォリカルポス。同系色でまとめて優しい印象にすることもできますし、メインのお花に添えるアクセントとしても活躍してくれます。
♠ビバーナムティナス
花言葉:「誓い」
ビバーナムティナスは、秋に青紫色の実をつけます。光沢があり大人っぽい装花にすることができます。春の花期には小さいピンクの花を咲かせ、可愛らしい雰囲気も持ちます。
4. 結婚式に取り入れたい季節の花④:“秋”の花
落ち着いた色合いがイメージの秋ですが、実は、カラフルな花もたくさんあります。また、「実りの秋」とも言いますし、枝付きの紅葉や、フルーツ、木の実をアレンジで取り入れても素敵ですよ。
出典: rosarium
♠ダリア
花言葉:「華麗」「優雅」「感謝」
色や種類が豊富な“ダリア”は、秋を鮮やかに彩る花として、和洋どちらのウエディングスタイルにも似合います。特に和装では、艶やかで重厚感のある色打掛をも引き立てるため、和装のブーケやヘッドフラワーにおすすめです。
♠カトレア
花言葉:「優美な貴婦人」「成熟した大人の魅力」「あなたは美しい」
“カトレア”は洋蘭の一種で、中でも大きな花をつけるものが多いことから「蘭の女王」とも呼ばれます。蘭の花は、全般的に和装の花嫁によく似合いますよ。
♠ブルーサルビア
花言葉:「永遠にあなたのもの」「尊重」「知恵」
小さな青紫の花をたくさんつける“ブルーサルビア”。他の季節と比べてブルー系の生花が少なくなる秋には、貴重な花です。秋の結婚式で「サムシングブルー」を演出したい花嫁は要チェック!
♠コスモス
花言葉:「乙女の真心」「愛情」
日本でも親しみ深い秋の花“コスモス”。花びらが整然と並ぶ美しい姿から、ギリシャ語の「kosmos(美しい)」に由来して名付けられたとか。珍しい品種が好みの方には、「チョコレートコスモス」がおすすめ。ほんのり甘いチョコレートの香りと秋を思わせるシックな色合いが特徴です。
♠ケイトウ
花言葉:「色あせぬ恋」「おしゃれ」「個性」
個性的な雰囲気の花ですが、ボリューミーなクラッチブーケの花材として使ってスレンダードレスに合わせるとインパクト大!ドライフラワーにしてもあまり色褪せないので、結婚式後は新居に飾ると素敵ですよ。
5. 結婚式に取り入れたい季節の花⑤:“冬”の花
出典: rosarium
♠ラナンキュラス
花言葉:「とても魅力的」「純潔」「優しい心遣い」
凛とした雰囲気を持ちながら、幾重にも花びらを重ねる姿がガーリーな“ラナンキュラス”。ラナンキュラスだけを束ねたブーケは、シンプルながら華やかで素敵です。
♠アマリリス
花言葉:「誇り」「すばらしく美しい」「おしゃべり」
“アマリリス”は、ユリに似た華やかな大輪の花を咲かせます。太いしっかりとした茎は、アームブーケにおすすめ。花の赤色とは対照的な、ブルーのカラードレスや純白の白無垢で持っても素敵ですね!
♠チューリップ
花言葉:「思いやり」
春に咲く花として広く知られる“チューリップ”ですが、結婚式では花が開く前の“蕾”の状態で使うため、実は冬のウェディングにおすすめです。ふんわり可愛い蕾のチューリップとかすみ草のクラッチブーケを持てば、春を先取りできますよ!
♠アネモネ
花言葉:「可能性」「無邪気」
多彩な色のバリエーションを持つ“アネモネ”は、愛らしく繊細な花。ミモレ丈のドレスに合わせて、ミニブーケにして持つとキュートです!
♠スイートピー
花言葉:「優しい思い出」「ほのかな喜び」「門出」
“スイートピー”は、ほのかに甘い香りがする可愛らしい花。花言葉の「門出」は、花の形が今にも飛び立つ蝶のように見える姿からきていると言われます。淡いピンクやパープルの花を組み合わせて、春を先取りするイメージを演出しても良いですね!
♠ストック
花言葉:「愛の絆」「豊かな愛」
パステルカラーのふわふわしたお花が密集して咲き、ほんのり甘い香りを持っています。丈が長くボリュームがあるので、大型のアレンジメントに向いています。
♠ムスカリ
花言葉:「寛大なる愛」「信じ合う心」「明るい未来」
青の小花が密集して咲くのが特徴的なムスカリ。壺型の花がかわいらしく、アクセントに使われることが多いです。
♠ライラック
花言葉:「愛の芽生え」
ムラサキ色のライラックの花言葉になっています。ほのかな甘い香りと、ぎゅっと集まって咲く小花が特徴的なお花です。かわいらしく大人なコーディネートにぴったりです。
6. まとめ|ふたりの結婚式のイメージにぴったりの花を探す楽しさを!
ふたりが結婚式を挙げる季節に、気になる花は見つかりましたか?花には、たくさんの種類があって見る人の心を和やかにも、元気にもしてくれます。季節はもちろんですが、ウエディングドレスのタイプや、結婚式のテーマ、会場の雰囲気に合う花を選ぶと統一感のある素敵な結婚式になりますよ!
また、一つひとつの花にも様々なサイズや色合い、花言葉があります。ふたりの結婚式のイメージにぴったり合う花を探すのも、結婚準備の楽しさの1つになるのではないでしょうか。