会費制の結婚式に多い、立食パーティー。また二次会はほとんどが立食パーティーですが、この“立食パーティー”にも一定のマナーがあることをご存知ですか?
この記事では、立食パーティーで提供されるビュッフェ料理の正しい楽しみ方と、立食パーティーのマナー、スピーチや演出の時に気をつけるポイントなどをご紹介。コツを抑えてスマートに立食パーティーを楽しんでくださいね。(文:桑田千寛)
目次
1. 立食パーティーの基本!ビュッフェ料理の正しい楽しみ方
日本の結婚披露宴の多くは、ゲストひとりずつの席が用意してあり、前菜からデザートまでの料理が1皿ずつコース形式で振る舞われます。結婚式をイメージする際に思い浮かべるのは、この食事スタイルではないでしょうか。
対して立食パーティーの場合、料理はコース形式ではなくビュッフェ形式となります。ビュッフェ料理は会場の壁側、または中央に設置されたビュッフェ台に並べられた中から、好みの料理を自分のお皿に取っていただきます。
料理は、基本的には自分が食べたいものを選べばOK。レストランやホテルのバイキングと同じ感覚ですね。
しかし、いくらビュッフェだからといって、好きな料理ばかり独占するのはスマートではありません。ビュッフェ台の上には、前菜、スープ、メインの魚・肉料理、デザートの順に、コース料理として楽しめる順番で並べられていることが多いので、順番に従って1皿ずついただくのがおすすめです。
また、立食パーティーが初めてで緊張してしまう場合は、いきなり料理を取らずに、他のゲストとの会話を楽しんだり、並べられた料理をひと通り見てまわったりなどして、会場の雰囲気に馴染んだ頃に料理をいただいても良いかもしれませんね。
2. 基本はこの4つ!立食パーティーのマナー
自由度の高い立食パーティーですが、押さえるべきマナーはあります。次の4つは立食パーティーの基本ですから、ぜひ覚えておきましょう。
①料理を取り過ぎない
お皿に料理がてんこ盛り!というのは誰が見ても見苦しいもの。料理は何度でもおかわりできるので、一度に取り過ぎないように注意しましょう。
1皿に盛る料理の目安は2〜3種類。そのお皿を持って歩くため、多く取り過ぎてバランスを崩し、他のゲストに迷惑をかける…なんてことがないようにしたいですよね。
②お皿は1回につき1枚だけ
立食パーティーはテーブルの数に限りがあり、比較的コンパクトなサイズのテーブルを使います。そこへ1人で何枚もお皿を並べてしまうとスペースを取り過ぎ!お皿は1回につき1枚だけ使うのがマナーです。
また、気を利かせて他の人の料理をお皿に取り分けてくる人がいますが、立食パーティーではマナー違反となるので控えましょう。
③利き手は空けておく
利き手は、料理を取り分けたり、物を持ったり、握手をしたりするために空けておきます。例えば右利きの場合なら、お皿は左手に持つ、ということになります。
さらに美しい所作としては、お皿の上にフォークなどのカトラリーを乗せて親指でおさえ、グラスも一緒に持つ、というものですが、なかなか難しいですよね。
無理をしては事故のもとですから、料理のお皿をテーブルに置いてからドリンクを取りに行くなど工夫しましょう。また、食べながら、飲みながら歩くのもマナー違反ですから気を付けましょう。
④イスを占有しない
立食パーティーでは、ゲストの決まった席(=イス)はありませんが、パーティー中の休憩場所として、会場内の何ヶ所かにイスが並べて置いてあります。もちろん誰でも座って良い場所なのですが、1人1脚あるわけではないので、長時間座り続けたり、荷物を置いたままにしないよう気を付けましょう。
会場内のイスは公共の場と同じように、子供や年配の方に優先的に利用して頂き、他のゲストと譲り合いましょう。
3. スピーチや演出の時に気をつけるポイント
たとえ立食パーティーであっても、スピーチやケーキカットなどの演出はあります。演出が始まる際には司会者から案内が入るので、料理やドリンクを手に持っている場合は、両手を空けられるようにテーブル近くに移動しましょう。
スピーチ中やケーキカットなどの演出の最中は、食べたり飲んだりしないのがマナーです。場面に応じて祝福の拍手を贈りましょう。
4. まとめ|マナーは本来、その場を楽しむための方法
立食パーティーのビュッフェ料理の楽しみ方と、会場での基本的なマナーをご紹介しました。食事は基本的に席に着いてするため、立ったまま食べることに慣れない方も多いかもしれません。しかし、ご紹介したマナーはどれも難しい内容ではなかったはず。
マナーは本来、その場を楽しむためのひとつの方法であり、周囲への配慮です。最低限のマナーを守って、立食パーティーを楽しんでくださいね。