“新郎新婦の義務”なんて実はない!? NYのウエディングパーティに学ぶ、結婚式の本質的な楽しみ方

インスタグラムなどSNSの影響もあって、海外のウエディングパーティの写真が手軽にキャッチできる時代。オシャレなアイテムも気になるけれど、何と言っても知りたいのは「どうすれば、こんなに楽しそうな結婚式になるんだろう?」ということではないでしょうか。
大人も子どももみんな楽しそうに笑っていて、新郎新婦もとっても自然体で…日本の多くの結婚式に感じていたような“窮屈さ”がぜんぜんない。これって国民性のちがい?それとも何かコツがあるの?そんなギモンでモヤモヤしていた取材チームが伺った先は「ウェディングデザインラボ」。
NYのトッププランナーに学んで現在、フリーランスのウエディングプランナーとして活躍されている上野由賀里さんに、結婚式の本質的な楽しみ方を教えていただきました。
(取材・文:トキハナ編集部)

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1.「親族紹介」しなくてOK!○○しなきゃ、という概念から解放されよう

新郎新婦だからこうしなきゃ、とか、ゲスト全員に最高のおもてなしを…といった、“新郎新婦としての義務”を感じている方は多いと思います。でも上野さんは、「しなきゃいけないということは、本当はないんですよ」とキッパリ。

例えば上野さんがプランニングした結婚式では、スタジオで集合写真を撮ったり親族紹介したりといった、私たちが当たり前だと思っていることをしないケースも多いのだそう。
「パーティ自体が楽しいから、親族紹介しなくても誰も気づかない(笑)。ということはつまり、みなさん今までどれほどガチガチに、結婚式の概念に縛られていたかということです」(上野さん)

上野さんの分析どおり、これまでの結婚式を「実は窮屈に思っていた」という新郎新婦からウェディングデザインラボへの問い合わせが多く、実際に話をしてみると共感が得られるといいます。

出典:ウェディングデザインラボ

2.原点は20年前。NYスタイルの衝撃的なウエディングパーティ

これまでの結婚式の概念をくつがえすほどの考え方に、上野さん自身がふれたスタート地点は20年前。来日していたNYのトッププランナーがプロデュースした、あるウエディングパーティに出席した時のことでした。

「もう衝撃を受けました!日本の披露宴とはまったく違うシンプルなパーティなんだけど、とにかくものすごく楽しかったんです」(上野さん)

20年前といえば、日本の結婚式ではキャンドルサービスをして、お色直しは2回以上して、会場によっては新郎新婦がゴンドラに乗って登場(!)という時代。それが普通だと思っていた上野さんの目に飛び込んできたのは、余興が一切なく、会話を楽しんだり、音楽や雰囲気を楽しんだりする、とってもシンプルなウエディングパーティだったのです。

なぜこんなにシンプルなパーティなのに、これほどまでに楽しくて、ワクワクできるのか?こんなウエディングを提供したい。日本でも絶対できるはず…その一心で海外のトッププランナーに学びつつ、日本人に受け入れられる方法を模索してきたフリーランスのウエディングプランナー、それが上野さんです。

だから上野さんを頼ってくるのは、普通の披露宴ではなく、ちょっとみんなと違うことがしたい、みんなで一緒に楽しむパーティがしたい、でもどうしたらいいかわからない、というカップル。逆にイメージがありありとあって、それを一緒に実現してくれる人を探してウエディングデザインラボに辿りついた、というカップルなのです。

出典:ウェディングデザインラボ

3.大切なのは場所選びではなく、誰と、どんなウエディングを作るか

ここ数年で、日本のウエディングも自由になって、フラットな考え方をする人が増えてきています。そんな時代に結婚式を挙げるからこそ大切なのは、どこで結婚式をするかではなく、誰と、どんなウエディングを作るかということ。

場所選びも、ドレスやアイテム選びも、フォトグラファーなどのクリエイター選びも、「こうしなきゃ」という制限をまず、取り払う。取り払ってゼロの状態からはじめることによって、「選べる自由」と「作り上げる楽しさ」が味わえたらその瞬間、ふたりにとっての結婚式の本質的な楽しみが溢れだすのかもしれません。

そしてその瞬間にこそ新郎新婦のそばにいてほしいのは、「この人と一緒に私たちのウエディングを作りたい」と思える人。新郎新婦が心から信頼できる、ウエディングプランナーなのです。

出典:ウェディングデザインラボ

4.まとめ

いかがでしたか? 20年前の衝撃的な体験をもとに勉強を重ね、結婚式の本質的な楽しみ方を発信し続けているウェディングデザインラボのフリープランナー、上野さんの哲学をすこしご紹介しました。新郎新婦としての義務を感じる必要なんてない。むしろ大切なのは、結婚式の本質的な楽しみをまず新郎新婦が得られるかどうか、だということがわかりました。

でも中には気後れしちゃう方がいるかもしれません。「フリーランスのプランナーさんってなんだか緊張するな…。素人が意見言っていいのかな」って。そこはご安心を。上野さんは、そのキャリアを感じさせないほどおおらかで、「なんでも言っていいんだよ」と言ってもらっているような温度感の持ち主。だからこそ新郎新婦さんからの信頼が厚いんだなって実感しました。

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