元ウエディングプランナーが結婚式場を独自取材してお届けするトキハナの取材記事。今回は『花嫁のための結婚式準備マガジン』を書いているライター・クリスが、トキハナのメンバーを逆取材！聞きたくてもなかなか聞けない、いいスタッフがいる式場を探すコツについて、深く斬り込みます。（取材・文：クリス）
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目次
1．はじめに｜いいスタッフがいる式場探し…難しくない？
ほとんどの人にとって初めての経験となる、結婚式。右も左もわからないことばかりの結婚式だからこそ、頼れるスタッフさんがそばにいてほしいと思う人は、案外多いのではないでしょうか。
ちなみに私は、（まだ予定はありませんが）もし結婚式を挙げるとしたら、「何も分からないから、丁寧に教えてくれたりいい提案をしてくれたりするスタッフさんに、手取り足取りサポートしてほしい～！！」と、トキハナで素敵な式場スタッフさんの記事を書くたびに思っています。
しかし、世の中にはたくさんの式場があります。そのなかから、いいスタッフさんなんて見つけられるものなのでしょうか？
そもそも、いいスタッフさんがいる式場を見極める自信もありません。
そこで今回も、トキハナのメンバーに、いいスタッフさんがそろう式場について質問してみました。
2. いいスタッフがいる式場には、すべての結婚式を“自分ごと”と考える人が揃う
―― そもそもの話なのですが、スタッフさんがあまりよろしくない式場ってあるんですか？
（トキハナ）
式場見学をしているときに、すれ違った担当者以外のスタッフさんがあいさつをしてくれない式場には、あまりいい印象が持てませんね。
「自分のお客さま以外は、関係ない」というスタンスがあるように感じます。
―― 決して「お客様は神様だ」とは思っていないのですが、やはり結婚式場にはスタッフさんに期待をしている人も多いと思うので、あいさつがないのはちょっと意外というか…。
（トキハナ）
キッチンや清掃員などバックヤードを担当される方、あまりお客さまと対面しないスタッフがあいさつしない式場は、意外にありますよ。
―― トキハナではよく「スタッフ同士の連携が取れている」式場を見るんですが、そういう式場は、全スタッフさんが声をかけてくれるんですか？
（トキハナ）
少なくともトキハナで紹介している式場では、スタッフさんからあいさつや声がかかりますね。
「スタッフ誰かのお客さま」ではなく「スタッフ全員のお客さま」という意識がある式場は、おふたりのことを大切に考えていると思います。
―― 結婚式場は接客のプロが多い印象だったので、てっきり「スタッフ全員のお客様」という感覚が当たり前かと思っていました。
（トキハナ）
結婚式場も本当に忙しいので、“1組1組のお客さまと全員が向き合う”という大切な意識が抜け落ちてしまうこともあるのだと思います。
スタッフ全員に、どの結婚式も“自分ごと”として捉える姿勢や意識があればいいな、とは思っていますが…。
―― トキハナでは、どのお客さまの結婚式も自分ごととして捉えているスタッフさんがいる式場を紹介してもらえると…？
（トキハナ）
もちろんです。私たちも紹介している式場のスタッフさんたちを信頼していますよ！
3. ヒアリングが丁寧な式場は、まだまだめずらしい
―― 結婚式を“自分ごと”として考えるということは、「花嫁のための結婚式準備マガジン」でもよく見る“丁寧なヒアリング”にもつながってくるのでは…？
（トキハナ）
確かに、おふたりと同じ目線に立ち結婚式をつくっていくためには、丁寧なヒアリングが欠かせないと思います。
―― 結婚式場は忙しいという話から考えるに、丁寧なヒアリングも難しいのではと思ったのですが…。おふたりのこれまでの人生や想いを掘り下げるといったヒアリングをしているところは、そんなに多くないのでしょうか？
（トキハナ）
式場のなかには、1日30組くらいの結婚式をお手伝いしているところもあります。もちろん一概には言えないのですが、1日にたくさんの結婚式をする式場は、円滑な運営をしていくためにヒアリング内容をパターン化しているところが多い印象です。
1組1組に時間をかけられない、という実情があるとは思います。もちろん、どんなに組数が多くても1組ごとに丁寧な接客をしている式場もありますけどね。
―― トキハナでは、ヒアリングが丁寧な式場の記事しか書いてこなかったので、てっきり今の結婚式場はそういうものなんだと思い込んでいました。
（トキハナ）
新郎新婦の想いに寄り添った丁寧なヒアリングをしてくれる式場が、これからもっと増えていけばいいな、と私たちも思っています。
だからこそトキハナでは、ヒアリング力に定評がある式場さんを厳選しているんです。
―― 頼れる式場・スタッフさんと出会う意味でも、いろいろ式場を歩き回るより一度カウンターに相談した方が効率的かもしれませんね！
4. 一顧客一担当制？ それとも打ち合わせ担当？ どちらがいいの？
―― トキハナで紹介する式場のなかには、見学時から新郎新婦へのヒアリングが始まっている会場がありますよね。そのような式場の場合、見学時に伝えていることもあると思うのですが、実際に打ち合わせが始まると担当が変わるところもあるじゃないですか？ 情報共有の部分で少し心配だなと感じるのですが。
（トキハナ）
打ち合わせから担当が変わる「分業制」か、最初から最後まで担当が変わらない「一顧客一担当制」かの違いですね。
分業制の場合、確かに情報共有の部分で不安に思われることもあるかと思います。例えば先ほどお話した「担当スタッフ以外のあいさつがない式場」なら、その情報共有にあまり期待できないかもしれません。
なぜなら「自分のお客さま以外は、関係ない」というスタンスがあるからです。そういう式場は、最低限の情報共有はあっても、おふたりから聞いた想いをうまく引き継げていない印象があります。
―― 情報共有ができていない場合、何度も説明しないといけなかったり、もしかしたら契約時に「できます」と言われていたことができないと発覚したりすることも想定されますよね。となると、一顧客一担当制のほうが安心できるのかなと…。
（トキハナ）
引き継ぎがうまくいっていない式場であれば、繰り返しの説明や契約内容の食い違いはありえるかもしれません。
もちろんあってはならないことなんですけれども…。しかし今は、契約内容を書面と口頭で丁寧に説明する式場が大半なので、そこまで心配しなくてもいいと思います。
また、分業制にも一顧客一担当制にもそれぞれメリットはあります。分業制の場合は、担当者が打ち合わせにのみ専念できるため、打ち合わせの日程調整がしやすいんですよ。だから、忙しいおふたりでも無理なく打ち合わせスケジュールが組めるはずです。
一顧客一担当制の場合は、おふたりの結婚式のすべてを1人のプランナーが担う分スケジュール調整が難しくはなるのですが、最初から最後まで同じ人にサポートしてもらえる安心感はあるでしょう。どちらのメリットに魅力を感じるか、だと思います。
―― 分業制にも一顧客一担当制にもメリットがあるんですね。ちなみに、どちらの制度でも担当さんの指名は可能なのでしょうか？
（トキハナ）
できないとは言い切れないのですが、結婚式場のスタッフには異動や退職といった動きがあるため、難しいのが現状でしょう。特に申し込みから結婚式当日まで何ヶ月も開く場合は、なおさら難しいと思います。
―― 「この人に任せたい」と思ったプランナーさんをどうしても指名したい場合、希望が叶いやすかったりするタイミングはあるのでしょうか？
（トキハナ）
指名の希望を出すことは可能だと思いますし、結婚式当日までの期間が短い場合はそのままその人が担当することもあるかもしれませんね。
ただし、やはりプランナーはいくつもの結婚式を同時に進めているので、どんなタイミングでもスタッフの指名は難しいと考えておいた方がいいでしょう。
また分業制の場合、配属の関係上、プランナーの仕事を経験していない人もいるので、「ぜひ、この人に！」と思っても、そもそも対応できないこともあります。
―― トキハナでは、その式場が分業制か一顧客一担当制かも教えてもらえるんですか？
（トキハナ）
もちろんです。式場見学から結婚式当日まで、どのような流れで準備が進んでいくかも式場ごとに把握しているので。
なによりトキハナでは分業制、一顧客一担当制どちらでも信頼できる人が揃う式場を紹介しているので、スタッフさんで会場を選びたい人も、ぜひ一度相談に来ていただければと。
―― さすがに、「こんなプランナーさんと一緒に…」といった希望までは、式場に伝えられませんよね？
（トキハナ）
どんなプランナーさんを希望するのかについて、式場にお伝えすることは可能です。例えば、一緒に結婚式をつくりあげてくれるノリのいい人、安心感が持てるベテランさん…といった感じで。
もちろん、その式場に条件と合う人がいるとは限らないのですが、おふたりがどのようなサポートを必要としているかについて伝えることにもなるので、ぜひ理想のスタッフ像も教えていただければと思います。
―― 例えば、式場で案内されたプランナーさんとの相性が悪かった場合、代理でトキハナから変更をお願いしてもらう、なんてことも可能なのでしょうか？
（トキハナ）
もちろん可能ですよ。むしろ結婚式をつくるうえで、スタッフとの相性は重要なので、早めに言ってもらえると私たちも安心します。
「直接式場に言いづらいな…」と思うことがあれば、トキハナに相談してください！
―― 正直、スタッフさんへの要望まで出されると式場側にいやな顔をされそうだなとも思うのですが、なぜ、そこまでサポートしてくれるのでしょうか？
（トキハナ）
紹介した式場で「いい結婚式が挙げられたね」と、おふたりとゲストに満足してもらうことが、私たちのゴールだからです。
私たちも式場スタッフの皆さんのことを知り尽くしているわけではありません。
しかしその式場がスタッフの教育で何を大切にしているか、どんな人がいるのかについても、定期的に情報をもらっているので、他のカウンターでは得られない式場の裏側のお話もできると思っています。
5. まとめ｜いいスタッフが揃う式場には、これからの結婚式で求められる接客がある
私はウエディング業界にトキハナの取材記事のライティングでかかわるようになったため、丁寧なヒアリングがあって、式場スタッフさん同士の連携が取れている結婚式場がこの業界のスタンダードだと思っていました。
しかし今回の取材を通して改めて、当たり前だと思い込んでいた接客がいかに大変なことかを教えてもらったように感じています。
しかし現代の結婚式は多様化しているので、よりきめ細やかなスタッフさんたちのサポートが必要とされていると思うのです。
契約内容をきちんと説明してくれたり、どんな結婚式にしたいかを丁寧に聞いてくれたり、スタッフさんがふたりの想いを共有していたり…、これらの接客や対応が業界の当たり前になれば、もっとウエディングは誰にでも開けた体験になるのではないかと、取材を通して感じました。
まだまだ、式場によって接客スタイルは大きく異なる今のウエディング。そのなかで頼れるスタッフさんがいる式場を事前に見極めるのは難しいでしょう。
そんなときはぜひ、ブライダルカウンターを訪ねてみてはいかがでしょう。結婚式への不安を和らげるきっかけとなるかもしれませんよ。
結婚式は、「はじめて」の連続。まわりに情報はたくさん溢れていても、その情報が本当に正しいのか、自分たちに合うのか、判断するのは意外と難しいものです。そこでぜひ参考にして欲しいのが、プロならではの目線。
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