【結婚式の和装】花嫁衣装と合わせる和装小物&髪型まで和装の基礎知識を解説!

結婚式や前撮りで「和装」を着用したいと思っているプレ花嫁さんも多いですよね。
実は最近「和装ウエディング」の人気が復活していて、特にフォトウエディングで和装を選ぶ新郎新婦が急増しているんです…!
ただ、和装と言ってもどんな種類があるのか、どうやって選べば良いのかわからないという声もよく聞かれます。
そこで今回は、和装の基礎知識となる「花嫁衣装」「ヘアスタイル」「和装小物」を徹底解説していきます。
(文:立澤なつき)

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1.神前挙式から前撮りまで“和装花嫁”の人気が復活中!

出典:ホテル椿山荘東京

最近、結婚式で急増しているのが和装を着用する「和婚」のスタイル。
白無垢などの和装を着用した「和装人前式」や「和装フォト」がSNSでも多く見られ、選択肢の1つになっている新郎新婦も多くいます。

特に注目が集まっているのが、写真映えのする和装スタイルでの前撮りやフォトウエディング。

以前まで多かった結婚式のお色直しで和装を着用する場合、どうしても着替えに時間がかかり、ゲストをお待たせする時間が必要です。
前撮りやフォトウエディングなら時間を気にすることなく着用できるので、より和装を選びやすい環境も人気の理由です。

日本ならではの伝統衣装「和装」を着用した結婚式や前撮りは、とても印象的でウエディングドレスとは一味違った雰囲気を演出してくれます。

実は「和装」と言ってもたくさんの種類があり、衣装や小物、ヘアスタイルの組み合わせ次第で様々なスタイルを楽しむことができます。
それでは、「衣装」「ヘアスタイル」「和装小物」を詳しく解説していきます!

2.和装花嫁の衣装は3タイプ

結婚式やフォトで着用される和装花嫁の「衣装」は、大きく3つの種類があります。
それぞれの衣装の特徴と似合うシーンについて詳しく解説していきます。

2-1.白無垢(しろむく)

出典:明治神宮 明治記念館

打掛から掛け下、合わせる帯や小物まですべて白で統一した正礼装で、和装の中でも最も格式が高い婚礼衣装が「白無垢」です。

純真無垢を表す白無垢は、白地にあしらわれた文様の柄や織り、刺繍などの生地の風合いで雰囲気が変わるのが魅力です。
綿帽子や角隠しを合わせるのが伝統的な基本スタイルとなります。

また、元々は衣装から小物まですべて白で揃えるのが基本ですが、最近では「差し色」を使ったコーディネートも人気。
生地や襟周りに色柄が入った打掛や色付きの掛け下を合わせたり、小物に色を取り入れたりとカラースタイリングを楽しむ着こなしも増えています。

白無垢は、神社や仏閣などの本格的な「神前挙式」、ホテルや結婚式場内の「神殿挙式」がよく似合います。

2-2.色打掛(いろうちかけ)

出典:東京大神宮マツヤサロン

華やかな色柄が施された華やかで美しい衣装で、白無垢とほぼ同様に格式高い正礼装とされるのが「色打掛」です。
着物の上に打ち掛けて羽織ることから打掛と呼ばれ、白以外を総称して「色打掛」と呼びます。

織りや刺繍、染めなどで様々な技法で華やかな模様が描かれているのが特徴で、バリエーションは多岐にわたります。
打掛と掛け下の色合いや柄の組み合わせがポイントで、小物を使ったカラーコーディネートも魅力的です。

また、お色直しで着用されることが多い「色打掛」ですが、挙式での着用も可能です。
華やかな色や柄が写真映えすることから、前撮りやフォトウエディングでもよく選ばれています。

色打掛は、ホテルなど「重厚感のある会場」やゲストハウスなど広い会場での「披露宴」がよく似合います。

2-3.引振袖(ひきふりそで)

未婚の女性の第一礼装である振袖の中でも一般的な振袖よりも格が高い本振袖が「引振袖」です。
おはしょりをせずに裾を引いた振袖で、裾に綿を入れてふっくらとさせているのが特徴。

原則、挙式に着用できるのは黒地の引振袖(黒引き)のみですが、最近では白地など黒以外の引振袖を着る場合も増えています。
打掛を羽織らないため、帯の結び方や帯締め、小物の色合わせで帯周りをポイントにしたコーディネートを楽しめます。

引振袖は、レストランや料亭での「ウエディング」やガーデンなどでの「パーティ・二次会」によく似合います。
また軽やかですっきりとした印象なので、少人数ウエディングや家族婚にもおすすめです。

3.和装花嫁のヘアスタイル3タイプ&新日本髪の装飾2タイプ

結婚式やフォトで着用される和装花嫁の「ヘアスタイル」は、大きく3つの種類があります。

和装ならではの新日本髪に合わせる装飾が2種類あるので、それぞれのヘアスタイル&装飾の特徴を詳しく解説していきます。

3-1.文金高島田(ぶんきんたかしまだ)

和装花嫁の伝統的な髪型とされている日本髪が「文金高島田」です。
地毛ではなく「かつら」をかぶるスタイルがほとんどで、髷(まげ)の位置が高く華やかでゴージャスな印象。

元々、江戸時代に未婚女性の間で流行した「島田髷(しまだまげ)」という髪型があり、その中で最も格式が高いものとして「文金高島田」が生まれました。

3-2.洋髪(ようはつ)

出典:住吉大社

ウエディングドレスと同様のヘアアレンジやヘアアクセサリーで合わせるのが「洋髪」です。

洋髪ではとくに髪型・髪飾りの決まりはないので、イメージや衣装との組み合わせで様々なコーディネートが楽しめます。
和装に合わせる洋髪は、ある程度ヘアにボリュームを持たせると衣装・ヘアスタイルの全体バランスが美しくまとまります。

最近では特に人気のヘアスタイルで、カジュアルな和婚が好みの花嫁から支持されています。

3-3.新日本髪(しんにほんがみ)

出典:料亭賀城園

文金高島田などの日本髪を現代風にアレンジしたヘアスタイルが「新日本髪」です。

新日本髪は江戸時代の頃から広がった日本の伝統的な髪型で、日本髪の美しいシルエットを残しつつ、髪の高さを変えたり衣装に合わせたヘアアクセサリーや生花を添えたりするなど、より自由なアレンジを楽しめるのが特徴です。

新日本髪に合わせる和装ならではの装飾スタイルを紹介します。

3-4.新日本髪+綿帽子(わたぼうし)

出典:浅草ビューホテル

新日本髪の上からかぶる白い袋状の帽子が「綿帽子」です。
基本的にかぶることができるのは白無垢のみで、和装のヘアスタイルで最も格式が高いとされています。

最近では純白だけではなく、縁に色を加えた差し色の綿帽子を合わせるスタイルも人気です。

高さのある新日本髪に綿帽子を合わせると、ふんわりとしたシルエットがきれいに出て、和装ならではのスタイリングになります。

3-5.新日本髪+角隠し(つのかくし)

出典:The 華紋

新日本髪を包むように飾る帯状の白い布が「角隠し」です。
衣装の種類やシーンを問わない装飾で、白無垢・色打掛・引振袖とあらゆる和装に合わせることができます。

角隠しを着用する場合は、べっ甲や真珠、蒔絵(まきえ)などを施した笄(こうがい)や簪(かんざし)も合わせて挿します。

4.和装花嫁の衣装に合わせる和装小物

和装花嫁の衣装に合わせる「和装小物」は、たくさんの種類があります。

その中でもコーディネートのポイントになる代表的な3つの和装小物の特徴を詳しく解説していきます。

4-1.懐剣(かいけん)

出典:八幡の森迎賓館

帯にさす短剣が「懐剣」です。
剣をそのまま身につけるのではなく、懐剣袋に入れて左胸辺りの帯の間に挿して飾ります。

元々は、武家の女性たちが懐に入れて持ち歩いていた護身用の短刀で、飾り用として帯に挿しています。
嫁ぐ花嫁が自分で自分の身を守れるように身に着けたという風習に由来しています。

4-2.箱迫(はこせこ)

出典:住吉大社

胸元に挿し込んでいる小さな箱状の装飾品が「箱迫」です。
江戸時代に武家の女性が身だしなみ用の道具を携帯するときの小物入れが由来となっていて、当時のコスメポーチのようなアイテムです。

本来はくしや鏡など小物を入れるものですが、色打掛では房や華やかな刺繍が施されて装飾的な意味合いが強くなっています。

4-3.末広(すえひろ)

扇子が「末広」です。
帯の間に挿して飾るアイテムですが、写真撮影や入場時などに手に持つこともあります。

先に向かって次第に広がっていく形から、末広がりに幸せが訪れるように、幸福と繁栄に恵まれるようにとの願いが込められた縁起物です。
帯に挿したり、手に持つだけで広げてあおぐ使い方はしません。

5.まとめ|和装スタイルは「花嫁衣装」「ヘアスタイル」「和装小物」3つの基礎知識がポイント!

出典:FUNATSURU KYOTO KAMOGAWA RESORT(鮒鶴京都鴨川リゾート)

結婚式の和装スタイルの基礎知識となる「花嫁衣装」「ヘアスタイル」「和装小物」の3つを詳しく解説してきました。

花嫁衣装は、白無垢・色打掛・引振袖の3タイプからなり、和装でもそれぞれ印象が大きく異なります。
ヘアスタイルは、文金高島田や綿帽子・角隠しを用いた日本髪と洋髪で違った雰囲気を演出できるので、衣装と合わせて会場やシーンに合わせて選んでみましょう。

また、和装小物はコーディネートのポイントとなる代表的な3アイテムを紹介しました。
最近の和装スタイルは色や小物のスタイリングが楽しめるのが魅力ですので、ぜひこちらを参考に和装スタイルにも挑戦してみてくださいね!


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