【この記事のポイント】
●注文住宅は自由度が高い分、間取りで後悔しやすい
●よくある失敗は「収納・動線・設備配置」など生活に直結する部分
●共働き夫婦は“時短できる家事動線”が重要
●将来を見据えた「変えられる間取り」が安心
●後悔しないためには生活シミュレーションと優先順位の整理が必要
目次
1.なぜ注文住宅でも「間取りの後悔」は起きるのか

注文住宅における最大の魅力は“家を自由に設計できる”こと。
しかし、その一方で“自由過ぎるが故に後悔しやすい”という側面もあります。
特に若い新婚夫婦にとっては、家づくりが結婚後初めての大きな意思決定となるケースが多いため、以下の注文住宅における失敗の主な原因には注意したいところです。
◆“生活の解像度不足”が原因
おしゃれなキッチン、寛げる広いリビング…。
住宅メーカーとの打ち合わせでは見た目や印象に意識が向きがちですが、実際に住み始める際に重要となるのは“生活のしやすさ”です。
生活動線や物の置き場所といった日常の細かな動きを具体的に想像できていないと、使いにくい家になってしまいます。
◆他人の成功例=正解ではない
SNSや住宅展示場で見た間取りに魅力を感じても、自分たちの生活スタイルに合っているとは限りません。
情報収集は大切ですが、“自分たちの生活に合うか?”という視点を注視しましょう。
2.実際に多い注文住宅の後悔5選

注文住宅を建てた後、実際に「これは失敗だった…」と後悔されることが多いポイントは以下の5つ。
生活に直結するポイントばかりですので、ぜひ参考にしてみてください!
◆収納不足・配置ミス
日々生活していく上で、収納スペースは重要です。
例えば、家族の人数や所持している荷物に対して収納スペースが足りないと、断捨離するか別途倉庫を借りなければなりません。
また、生活動線と離れた場所に収納スペースがあったり、寝室の奥の納戸を設けたりするとアクセスしにくくストレスになります。
◆非効率な家事動線
・洗濯機と物干し場、クローゼットが離れている
・食料を補完するパントリーがキッチンから離れている
・勝手口がなく、キッチンからゴミ集積所への距離が遠い
家事で使用する場所が離れていると、その都度移動の負担がかかります。
間取りを考える際には、家事動線にも注意しなければなりません。
◆コンセントの数・位置が合わない
「キッチンのコンセントの数が少なく、調理家電を同時に使えない…」
「リビングのコンセントの位置が低く、スマホの充電スペースが床にしか作れない…」
こんな失敗が起きないよう、コンセントの数・位置は実際の生活をイメージして決定しましょう。
◆照明スイッチの位置のミス
快適に過ごすためには、照明スイッチの位置にも要注意。
細かい点ではありますが、扉から離れた場所や扉の蝶番の裏にスイッチを設けると、真っ暗闇の中を歩かなければなりません。
外出する際や帰宅時をシミュレーションして、動線を意識した位置にしましょう。
◆生活音問題
一戸建ての注文住宅でも、家族間の生活音がストレスにならないよう工夫が必要です。
例えば、2階の足音やドアの開閉音が1階まで聞こえてしまう場合もあります。
家族の生活リズムの違いにも配慮し、防音性強化の他、“トイレやランドリースペースは寝室から離す”、“上下階の部屋配置を工夫する”といった施工も効果的です。
3.共働き夫婦に最適な間取りの考え方

近年では共働きの夫婦も増えたため、家づくりにおいては家事の効率化も重視したいところですよね。
毎日の洗濯や掃除、料理などをスムーズに行うためには“動線の確保”や“必要設備の設置”が重要です。効率性を意識した間取りにするためには、以下のように様々なポイントがあります。
◆「時短」を最優先にした動線設計
キッチン・洗面・バスルーム・ランドリースペースといった水回りを集約すると、家の中でスムーズに移動できます。
例えば、料理をしている最中、ちょっと手が空いたときにお風呂の湯沸かしスイッチや洗濯機のスイッチを入れられれば家事の時短になって便利。
わざわざ移動する手間がないため、“ながら家事”が叶います。
◆回遊動線・ファミリークローゼットの活用
回遊動線とは、家の中をぐるりと円を描くように移動できる間取りのこと。
行き止まりがない間取りならスムーズに移動できますし、行ったり来たりする必要もなくなり、渋滞が起こる可能性も低くなります。
また、家族全員の衣服を収納するファミリークローゼットを設けるのもおすすめです。脱衣場→ランドリールーム→ファミリークローゼットと回遊できる間取りなら、洗濯から収納までの距離を短くできます。
衣服をそれぞれ仕分けて、各部屋のクローゼットに収納する面倒な手間が省けますよ。
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◆室内干し・ランドリースペースの重要性
もし間取りに余裕があるなら、室内干しできるスペースやランドリースペースを確保するのがおすすめです。
天候や帰宅時間に左右されず洗濯できる環境は、生活の安定に繋がります。
例えば、リビングや寝室に生乾きの衣服を干してしまうと臭いも気になりますし、湿度が上昇してカビやダニが発生してしまう可能性も少なくありません。
見た目も悪くリラックスしにくくなるため、出来れば室内干しできるスペースやランドリースペースの設置を検討しましょう。
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4.将来を見据えた間取りの工夫

長く、快適に住み続けるためには将来を見据えることも大切です。
今後の生活を考え、以下のように間取りを工夫すれば充実した生活を送れるでしょう。
◆子どもの成長に沿って変更できる間取り
今後子どもをもうけたいと考えているなら、子どもの成長に合わせて間取りを変更できると便利です。
例えば、可動式の間仕切りを設けたり、将来的に壁を設置できるよう柱の少ない大空間構造にしておけば間取りを変更できます。
子どもが小さいうちはどこにいても目が届くような開放的な間取りにして、大きくなったら間仕切りや壁を設けてプライバシーを確保できますよ。
◆在宅ワークスペースの確保
もし今後在宅で仕事をするようであれば、家の中にワークスペースを確保しておきましょう。
ワークスペースは、完全な書斎でなくてもOK。適切な広さで集中できるつくりであれば、個室である必要はありません。
リビングの一画をワークスペースとしてパーテーションを設置したり、ウォークインクローゼットにワークスペースを併設したりと工夫を凝らせば施工費用も抑えられます。
なお、夫婦2人が同時に在宅ワークする可能性がある場合は、お互いに集中して作業できるよう2人分のワークスペースを確保しましょう。
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◆老後も見据えた1階完結型の検討
身体が不自由になる老後を見据え、1階完結型の住宅にするのも工夫の1つです。
寝室や水回りを1階に配置しておけば、生活を1階で完結できて便利。階段の昇り降りや移動が負担にならず、快適に暮らせるでしょう。
◆可変性の確保
間取りを考える際、多目的に使えるフリースペースを設けておくと以下のように様々な変化に対応できます。
・夫婦2人暮らしの場合はワークスペースや収納スペースとして活用
・子どもが小さいうちは、おもちゃで遊べるプレイスペースとして活用
・子どもが大きくなれば、可動式の間仕切りを設け個室として活用
5.注文住宅で後悔しないための具体的な対策

注文住宅をプロに依頼する際には、特に気を付けたい3段階のポイントがあります。
注文住宅を検討している方は、以下のように段階を踏みながら準備を進めてみてください。
①まず「1日の生活シミュレーション」を夫婦で行う
ここまで解説してきた通り、後悔のない注文住宅にするには、実際の生活をシミュレーションする必要があります。
そのため、まずは夫婦で朝起きてから寝るまでの行動をそれぞれで細かく書き出してみましょう。
洗濯や入浴はどの時間帯に行うのか、日々のルーティーンはないか…。お互いにどこで何をするかを可視化すると、必要な動線や設備が見えてきます。
②実際の生活をもとに優先順位を明確化する
次に、実際の生活をもとに家づくりにおける優先順位を明確化しましょう。
注文住宅といっても、予算や広さ、お互いのライフスタイルの違いなどから全てを理想通りにするのは難しいもの。そのため、お互いに“絶対に譲れないポイント”と“妥協できるポイント”を整理しておくことが重要です。
「料理にこだわりたいから、キッチンは広めでパントリーは絶対設けたい!」「個室は少なくていいけど、リビングは広くて開放感のある空間にしたい!」など、お互いの意見を擦り合わせてみましょう。
③モデルハウス等でリアルサイズ&動線を体感する
実際に、モデルハウスや住宅展示場を訪れてリアルなサイズや動線を体感することも重要です。いくら間取り図や写真を見ても、実物を見ないとわからないこともあるもの。
モデルハウスや住宅展示場では、図面だけでは分からない広さや動きやすさを体感できます。
例えば、キッチンに立ったときの視界の広さや、洗濯から収納までの一連の流れ、帰宅してからリビングへ行くまでの動線など、実際の行動をイメージしながら見学してみよう。
6.まとめ|プロに任せるべきこと・自分たちで決めるべきことを知っておこう
住まいの快適さは、日々の生活に直結するもの。
プロに頼ることは大切ですが、記事内でもご紹介したように、後悔のない注文住宅をつくるためには以下のポイントに注意しなければなりません。
・よくある失敗パターンを知っておく
・自分たちの生活動線を具体的にイメージする
・将来のライフスタイルも考慮する
・自分たちの優先順位を明確にする
見た目や他人の成功例だけに捕らわれず、自分たちのとって快適で住みやすい注文住宅になるよう工夫しましょう。
ただし、設計士や営業任せにしすぎないよう注意が必要です。
設計や営業担当者は構造や法規、デザインの専門家ですが、その一方で“どんな生活をしたいか”は施主である自分たちにしか分かりません。
要望を伝えるのはもちろん、「こんな生活をしたいから、この間取りにしてほしい」と理由もセットで伝えるようにしましょう。要望と理由をセットで伝えればより適切な提案を受けやすくなるはずです。
なお、もし提案に対して疑問があるなら遠慮せず質問することも大切。プロの意見を聞き、自分たちにとっても納得のできる注文住宅を目指しましょう!
注文住宅を検討している方は、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね!
この記事を書いた人:三島 莉永
「トキハナmagazine」ライター。全国の式場紹介・取材記事の他、30代のリアルな視点から結婚後の住宅購入・保険などに関する情報も発信しています。
記事監修:トキハナ
業界を熟知した元ウエディングプランナーが、プロの視点で結婚式から新生活の準備まで、ふたりの門出をトータルでサポート。
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