「結婚式はお金がかかる。」という世間のイメージがありますよね。
「費用はできればご祝儀でまかなって、自己負担額ゼロで結婚式はできないかな?」と思うカップルも少なくありません。
では、果たして結婚式は自己負担額なしで本当にできるのでしょうか?
この記事では、結婚式における自己負担額とご祝儀の計算方法、節約アイデアなどを元ウエディングプランナーがプロ目線で解説!
自己負担額の軽減に気を取られすぎて陥る要注意ポイントも詳しくご紹介するので、ぜひチェックしてみてくださいね。
(文:aiiro_aiko)
目次
1.結婚式の自己負担額とは?計算方法や平均費用、ご祝儀相場を知っておこう
そもそも結婚式費用の中で、自己負担額とは何か疑問に思う方もいるでしょう。
まずは、自己負担額について解説していきますね。
1-1.自己負担額とは
基本的に結婚式の予算の構成というのは、大きく2つに分けることができます。
①ご祝儀や親御様の援助金
②自己負担金
これらの①と②で「結婚式費用」をまかなうことになります。
結婚式費用の全額をご自身たちだけで負担するわけではありません。
招待ゲストからいただくご祝儀を総額から差し引いた金額を「自己負担額」と言います。
では、その自己負担額の目安はどのようにして計算するのか解説しますね。
1-2.結婚式の自己負担額の計算方法
結婚式全体の首都圏平均相場は、「ゼクシィ結婚トレンド調査2024首都圏」によると374.8万円(招待人数平均53.2人)。
ただしこの数字はあくまでも平均値で、結婚式場のスタイルでも変わります。
- 結婚式全体の平均総額
- 総額 … 374.8万円
招待人数 … 53.2名
結婚式の費用の大部分はドレスなどの衣装の他、披露宴の際に発生する飲食関係となるため、人数によって費用は大きく変わります。主な見積もりの相場は以下の通りに。
各総額項目 | 平均相場 |
---|---|
料理と飲み物 | 114.6万円 |
ドレス | 51.7万円 |
タキシード | 18.5万円 |
装花 | 21.1万円 |
スナップ撮影 | 22.7万円 |
映像 | 24.0万円 |
ギフト | 26.1万円 |
出典: 結婚トレンド調査2024
ここで注意したいのは、結婚式の費用を抑えようと人数を減らしても、見た目の総額は下がるものの、いただけるお金も同時に減るため実施の自己負担額が変わらない、もしくは逆に増えることもあるということです。
そのため、費用を考える際は、自己負担額の計算(結婚式の全体費用 – ご祝儀+親からの援助額 = 自己負担額)で検討するといいでしょう。
1-3ご祝儀の相場って?
一般的に日本ではご祝儀の平均額は以下のように言われています。
友人=3.0万円
上司=4.4万円
親族=7.7万円
恩師=4.1万円
友人が中心の結婚式であればご祝儀額は下がりますし、親族が多い場合はご祝儀額も潤沢になると言えるでしょう。
まずは、ご自身の招待ゲストリストを作って自分たちの場合いくらになるのか計算してみると、ある程度の自己負担額が見えてくるので、試してみてくださいね。
2.自己負担額ゼロの結婚式、知っておくべきデメリット
もし、自己負担額ゼロで結婚式をしたい!と思っているカップルがいるとしたら、その希望は方法によっては、“不可能”ではないですが大きなデメリットがあることもきちんと理解して準備を進めていくようにしましょう。
元ウエディングプランナーが結婚式のプロとして解説するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
デメリット① ゲストに不信感を与える
“自己負担額ゼロ”の結婚式のメリットは、新郎新婦の手出し金が“ゼロ”ということなので、「新郎新婦」にとっては大きなメリットになるでしょう。
ですが、その分大きなデメリットを大切な「ゲスト」に負わせることになりかねません。
そもそもの考え方として、ゲストから頂いた「ご祝儀」は、その方への感謝の気持ちとして「おもてなし」をするための費用です。
例えば、友人ゲストのご祝儀が3万円であれば、相応のお料理、ドリンク、引出物、引菓子、ペーパーアイテムでおもてなしすることがマナーです。
また、女性ゲストであれば参列のために美容院に行かれたりドレスを新調したり目に見えない費用もかかっていることでしょう。
これらを考慮すると、自分たちのために時間とお金をかけて参列してくれていることに感謝の気持ちを込めて、若干ご祝儀分よりも上振れすることも念頭においていた方がいいほどです。
ですが、自己負担額ゼロにするとなると、これらの「おもてなし」の部分を減らすことになります。
なぜならば、結婚式費用の大部分を占めるのは「お料理+ドリンクの代金」だからです。
結婚式場のランクにもよりますが、ゲスト1名あたりのお料理コースの金額は1万円〜3万円くらい、ドリンクメニューも3000円〜6000円くらいのランクまで用意されていることが多いでしょう。
そのため、約45名の結婚式の場合、1万円のコースに3000円のドリンクメニューであれば全員で58.5万円ですし、3万円のコースに6000円のドリンクメニューであれば162万円になります。
選ばれるランクによって差額も100万円くらいになったりするのです。
結婚式場によってお料理のランクは様々です。
上記に記載した金額よりももっとリーズナブルな会場もありますし、高額なホテルやゲストハウスなどもあります。
ただ、あまりにもランクの低いお料理コースや、ドリンクの種類も少ないコースを選んでしまうと「ゲストの不信感」は募るばかりでしょう。
「ご祝儀を払っているのに、お料理もドリンクもこの程度?」と思われても仕方ありません。
さらに、引出物も注意が必要です。
一般的に引出物はご祝儀の1割返しと言われています。
そのため、友人には3000円相当、親族には5000円〜1万円相当の引出物を用意するのが基本です。
ですが、ここも自己負担を減らすことに気を取られすぎて相場よりも低い金額の引出物を用意すると、大変失礼になってしまうので注意しておきましょう。
何のために結婚式をするのか、なぜ自己負担額を減らしたいのかをしっかりとおふたりで考えた上でゲストの信用を失わないように準備を進めるようにしてくださいね。
結婚式はただの「イベント」ではなく、これまでの感謝と、これからの繋がりを確かめ合う場になるということを念頭においておきましょう。
デメリット②理想とかけ離れた結婚式になってしまう
続いて、デメリットの2つ目について解説。
自己負担額をゼロにするなら、結婚式場もいわゆるリーズナブルな会場を選ぶことになります。それは結婚式費用の総額を下げることにつながるからです。
基本的に結婚式はどんな式場で挙げようとも、ゲストのご祝儀の金額は変わりません。
例えば、ゼクシィ結婚トレンド調査であったような平均金額300万円〜450万円の会場で式挙げても、200万円のリーズナブルな会場で挙げても、ご祝儀の額は同じということです。
それであれば、総額が200万円の会場で結婚式を挙げた方が自己負担額はゼロに近づくのは一目瞭然ですよね。
ただ、リーズナブルな会場は「理想の結婚式場」からはかけ離れた会場の可能性があります。
会場のデザインも一昔前の建物だったり、お料理のレベルも物足りなかったりとさまざまな結婚式場が存在します。
もし設備の整ったオシャレな結婚式場や貸切のゲストハウスなどを思い描いている場合は、リーズナブルとわかっていても選びづらくなるでしょう。
実際に費用を抑えるならば、全体的にコストの低い会場を選ぶことで自己負担額も抑えることが可能ですが、理想とかけ離れた式場で一生に一度の結婚式をすることが本当にいいのか?ということもしっかりと話し合って後悔しない選択をしてくださいね。
3.自己負担額をできるだけ少なくするアイデア
ここまでの結婚式費用の構成や、自己負担額をゼロにするデメリットなどを解説してきたので、完全にご祝儀だけで結婚式をまかなうということが難しいことはお分かりいただけたかと思います。
ただ、「ゼロにはできないけど、自己負担額を極力少なくすることはできる!」ということもお伝えしておきましょう。
プレ花嫁さんたちも実践している「節約アイデア」になるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
基本的にゲストの皆様におもてなしをするアイテムは節約しにくいと考えましょう。
前述でもお伝えしたような、「お料理、ドリンク、引出物…etc.」です。
では、どこで節約するのか?
それは、おふたりに関わる「こだわり」の部分です。
例えば、挙式料や披露宴の演出、最大のこだわりと言えば衣装かもしれません。
挙式料は、キリスト教式を人前式にすれば5〜10万円節約できる会場もありますし、披露宴の演出はキャンドルサービスやバルーンリリースなどは控えて、フォトラウンドなどにするとお金もかからない演出にできたりします。
ウエディングドレスの価格は20万円以下のものから、デザイナーズなどであれば60万円くらいするものまであります。節約術としては仲介手数料がかかる会場提携ショップでドレスを選ぶのではなく、SNSやネットでいいものがお安く手に入る時代でもあるので、持込衣装にするのも賢いスタイルです。
ただし、この場合は持込無料の会場や持込OKの会場を選ぶ必要があるので要注意です。
他にも結婚式アイテムを会場提携先で選ぶのではなく、少し手間にはなりますがご自身でお安く手に入るショップを見つけて持込むと節約になりますよ。
招待状や席札などのペーパーアイテムやプチギフトなどはオシャレで可愛いものがたくさんあります。
Instagramなどで格安のおすすめ情報を先輩花嫁さんたちが投稿していたりするので、参考にしてみるのも◎。
節約してもOKなアイテムと、節約は避けた方がいいアイテムが結婚式にはあるので、ぜひこちらの記事でチェックしてみてくださいね。
4.「自己負担額ゼロ」を謳う広告には注意!
ウエディングのプロであれば、「自己負担額ゼロ」を謳っている広告や会場があると、すぐさま「怪しいな…」と感じます。
ここまでこの記事を読んでくださった方々はお分かりかと思いますが、自己負担額ゼロの見積りや広告があった場合は、それは結婚式アイテムの何かが「最低ランク」もしくは「見積もりに入っていない」ということでしょう。
はたまた、「赤字覚悟!」でとんでもない金額のお値引きをされているのかもしれませんが、結婚式場も営利目的で運営しているのでなかなかそれは難しいはず。
お料理ランクが適正のものが入っているか、ドリンクメニューは十分な種類があるか、衣装はウエディングドレスだけでなく、お色直し用の衣装も入っているのか?などと確認すべきチェックポイントがあるので、「自己負担額ゼロ」を謳う広告や会場には十分注意をしておきましょう。
もし、見積もりの見方がわからないという方や、見積もりの落とし穴が心配という方は、トキハナへお気軽にご相談くださいね。
元ウエディングプランナーが気になる会場の見積もり解説や、事前にアップグレードした金額の見積もりを取り寄せることなどもできるので、ご自身の招待ゲストの想定ご祝儀額と照らし合わせてリアルな自己負担額を算出することができますよ。
5.まとめ
ここまで、結婚式費用の自己負担額ゼロ!の実情において解説してきましたが、いかがでしたか?
多くのカップルが出来るだけ予算は抑えて結婚式を挙げたいと思うもの。
だからといって、ゲストからのご祝儀で全てをまかない、自己負担額ゼロで結婚式を挙げることは厳しいこともお分かりいただけましたでしょうか?
節約すべきところと、ご祝儀分のおもてなしをしっかりとすべきところが結婚式にはあるので注意しておきましょう。
自己負担額をゼロにすることは難しいですが、少しでもお得に結婚式を迎えたい方にはトキハナがおすすめ!
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