新郎新婦さんの世代には苦手意識を持つ人もいる「上座・下座」。
ですが、これから結婚する人は両家顔合わせという舞台に向けて知っておきたい知識です。
そこで今回はウエディングプランナーが運営する結婚式場紹介サービス「トキハナ」が会食会場・タクシー・エレベーターなどのシーン別、参加メンバーのケース別に上座・下座を解説。両家顔合わせの席次の検討にぜひ役立ててくださいね。
(文:まゆ)
1.【上座・下座】とは?なぜ大事なの?
出典:明治神宮 桃林荘
日本の社会人ならビジネスシーンで必ず耳にする「上座・下座」。座る位置によって人を敬う気持ちを表す、日本独自の文化です。
オフの日はほとんど意識する機会がありませんが、これから結婚する人は「両家顔合わせ」があるので、ぜひ知っておきたい知識です。
というのも、新郎新婦さんより親御さん世代は上座・下座を強く意識してきた世代。膝を付き合わせることが事前にわかっていたにも関わらず、配慮が感じられないと「常識がない」「失礼」と思われる可能性もあります。
反対に言うと、しっかり上座・下座を押さえていれば「ちゃんとした人だな」と好印象を持ってもらえるはず。
そこで今回は、両家顔合わせで役立つ上座・下座の知識を徹底解説します。
2.【上座・下座】の基本
「上座・下座は知っているけど、いざという時に正しく判断できるか自信がない」
「状況によって上座・下座の位置が変わるから難しい」
と感じている人は多いもの。そんな人は、両家顔合わせの前に今一度基本から復習しておきましょう。
ここからはシーンごとの上座・下座の位置や、会合するメンバーの座る順番などを詳しく解説。
まずは、上座・下座の基本的な考え方から押さえていきましょう。
2-1.年上が【上座】・年下が【下座】
「この場合は誰が目上…?と混乱してすぐ判断できない」そんな理由で上座・下座に苦手意識を持つ人も多いのではないでしょうか。
ビジネスシーンでは、上座に座る人は次の順番で判断します。
①役職が高い人
②社歴が長い人
③年齢が高い人
ですがビジネスシーン以外の席では、敬うべきは単純に「年齢」が高い順。
両家顔合わせの席でも「年齢が高い人」から上座をすすめるのがマナーとされていますが、「祖父母」は「両親」よりも下座になるなどの例外も。この理由については3-1.で解説します。
2-2.出入口から遠い席が【上座】・近い席が【下座】
上座・下座の位置は「出入口から遠い席=上座」「出入り口に近い席=下座」が基本です。
目上の人から「奥へどうぞ」と声を掛け、自分は下座に座りましょう。
ただし、体が不自由などの理由で出入口の近くを希望する人もいます。そんな場合も一度は上座を勧めつつ、本人の希望があればそちらを優先しましょう。
さらに、上座・下座の位置は部屋やテーブルのタイプによって変わるので注意が必要。それぞれの順番を見てみましょう。
特に間違えやすいのが洋室の場合の上座・下座です。「入口から遠い席が上座」という基本は変わりませんが、順番は以下のようになるので注意が必要です。
和室では、床の間があるかどうかをまずチェックしましょう。それによって、上座・下座の位置が変わります。
床の間がある場合は、床の間の前が「上座」になります。床脇の前に1番と2番が、出入口に近い列・部屋の奥から3番目・4番目と並びます。
円卓の場合も「入口から遠い席が上座」のルールは同じ。2番目は上座の右、3番目は上座の左…と、2番目以降は目上の人から右→左の順で入口に向かって交互に座っていきます。
2-3.タクシーの【上座・下座】
場合によっては、両家顔合わせの会場からみんなでタクシーに乗り合わせることもあるでしょう。
タクシーの場合は、運転席の後ろが上座、助手席が下座。助手席の人は運転手に目的地やルートを伝える役割がある…と考えれば納得ですね。
後部座席に3人座る場合は真ん中が下座になるので、以下のような順番になります。
2-4.エレベーターの【上座・下座】
両家顔合わせ会場から帰る時など、みんなでエレベーターに乗り合わせることもあるかもしれません。エレベーターにも上座・下座があるので、スマートに下座へ向かうように意識すると好印象です。
エレベーターでは入口から向かって左奥が上座、操作盤の前が下座になります。2番目以降は、操作盤から離れた場所から目上の人に勧めるようにしましょう。
3.【上座・下座】のマナーを押さえて両家顔合わせ食事会の席順を決めよう
上座・下座の基本がわかったところで、ここからは具体的な「両家顔合わせ」の席順マナーを解説。
どれも事前に知っておいてよかった!と思える知識のはずなので、ぜひチェックして顔合わせに臨んでくださいね。
3-1.新郎側が【上座】・新婦側が【下座】
両家顔合わせの席では上座に新郎の家族、下座に新婦の家族が座るのが基本。ですが例外もあるため、それについては次で解説します。
ポイントは、両家顔合わせで一番の主役は「両親」であり、新郎新婦はおもてなしする立場だと心得ておくこと。各列の一番上座には両家の父親、下座には新郎新婦が座りましょう。
3-2.新婦の両親が新郎の両親より年上の場合は【上座】へ
先に「上座は新郎の家族」が基本と述べましたが、例外にあたるのが、新婦の両親が新郎の両親より年上の場合。この場合は、年齢が上の新婦の両親が上座に座るとされています。
ただしこちらについては親世代でも知らない人もいるので、「なんで?」と感じさせない工夫をすると◎。
当日は新郎が「こちらへどうぞ」と新婦の親御さんに上座をすすめましょう。事前に新郎の親御さんに説明しておくこともお忘れなく。
当日になって「どちらが年上だっけ?」とならないように、事前に両家の親の年齢は把握し合っておくのがポイントです。
3-3.きょうだいや祖父母はどこに座る?
先にも触れた通り、両家顔合わせで一番の主役は「両親」です。祖父母やきょうだいが参加する場合も、一番上座は両親に座ってもらいましょう。
両親の次は祖父母、きょうだいの順に座り、最後に新郎新婦が座ります。
3-4.円卓の場合は父親同士が並んで【上座】に座る
多くの人が戸惑うのが、円卓の場合の席次。
覚えておくといいのが「左上右下(さじょう・うげ)」という考え方で、「左が上座・右が下座」と考えれば分かりやすくなります。
まずは一番部屋の入口に近い席に新婦を配置し、そこを起点に考えましょう。
新婦の左隣に新郎が座り、新郎から左に向かって新郎母・新郎父が、新婦の右に向かって新婦母・新婦父の順に座ります。そうすれば自ずと新郎新婦が下座に、新郎父が上座になります。
3-5.片親の場合は相手側に人数を合わせても合わせなくてもOK
片親の場合は「人数を合わせないと」と考える必要はなく、親御さんが1人の参加でOKです。
親代わりの祖父母やきょうだいがいて参加してもらう場合は、本来親が座るはずの席に座ってもらいましょう。
3-6.【下座】の方が眺めがよく快適なら【上座】になる場合も
出典:ラ・フェット ひらまつ
先に「部屋の奥が上座で、上座には新郎家族が座る」と述べましたが、実はこちらには例外が。入り口側の席から綺麗な景色が見える場合です。
入り口側は本来は下座にあたりますが、景色が楽しめるので上座として勧めてもOKとされています。
さらに新婦から「本来は窓側の席が上座ですが、綺麗な景色が見えるのでよければこちら(手前)はいかがですか?」などの声かけがあると◎。
3-7.サポートが必要な人は【上座・下座】に関係なく快適な席へ
上座・下座を知っておくのは大切ですが、それ以上に大事なのが「上座・下座にとらわれ過ぎないこと」。上座・下座を意識しつつも、全員が心地よく過ごせることを最優先して配席できれば「多方面に配慮が出来る人だな」と好印象を持ってもらえるはずです。
特に、車椅子や杖を使う人は出入口に近いほうが移動が楽ですし、赤ちゃんと一緒の人には広いスペースが必要です。
「本来なら~ですが、こちらの方が都合がいいでしょうか」などの一言を添えて、本人が席を選びやすい雰囲気を作るよう心がけましょう。
4.まとめ|上座・下座は相手家族への思いやりを伝えるもの
出典:住吉大社
今回は、両家顔合わせにあたって覚えておきたい「上座・下座」の知識を解説してきました。
今の時代はほとんど馴染みがない上に、両親世代でも知識の度合いに差がある「上座・下座」。
大事なのは、上座・下座を意識していることはアピールしつつも、参加者一人ひとりのことを気にかける姿勢です。結婚相手の親御さんや家族にそれが伝われば、「この人は私たちを大切に思ってくれる人だ」と思ってくれるはず。
知らないうちに「しまった!」が起こる可能性がある「上座・下座」ですが、きちんと意識できれば両家の絆を強くできるものでもあります。
当日は全員が気持ちよく過ごせる空間づくりを心がけて、両家の関係を素敵なものにするきっかけにしてくださいね。
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