これから結婚する二人や新婚さんにとって、新居選びは大きなテーマ。
「場所はどう選ぶ?」「広さはどれくらい必要?」「どんな間取りにすべき?」「子供が生まれたら実家の近くがいいと聞くけど…」など、何から決めたらいいのか悩みますよね。
今回は元ウエディングプランナーが運営する結婚式場紹介サービス「トキハナ」の主婦ライターが、新婚カップルにお伝えしたい新居選びのポイントをご紹介。
自分たちに合う新居探しの方法がきっとわかるはずですよ。
(文:まゆ)
目次
1.最初が肝心!新居のこだわりを二人で話し合おう
新婚の二人がゼロから生活を築くことは、ハッピーな反面なかなかのハードワーク。だからこそ、気持ちよく新婚生活をスタートできる家を選ぶことはとても重要と言えます。でも、それってどんな家なのでしょうか?
トキハナが考える答えは、二人の価値観とライフスタイルに合った家。そんな家は「心地よい暮らし」を作り、「心地よい暮らし」は家族円満につながるものです。
ただ、違う価値観を持ち、違うライフスタイルを送ってきた二人が1つの家で過ごすのですから、家選びには「意見のすり合わせ」が必要です。
どんな暮らしが理想なのか、どんな未来を描いているのか、そのためにはどんな環境が必要か。まず家選びの前に、お互いの考えを話し合ってみましょう。
特に話し合っておきたいのが以下の3つのポイントです。
- 家選びの前に話し合うべきポイント
- ①二人のライフスタイルは?
②子供が生まれても住み続ける?
③家賃はどれくらいまで?
1つずつ見ていきましょう。
①二人のライフスタイルは?
■生活リズムは違うor大体同じ?
「どちらか一方に夜勤がある」「帰宅時間が夜遅い」など、生活リズムが大きく違う場合は、寝室が独立した間取りやお風呂の追い焚き機能があると便利です。
■リモートワークor通勤?
二人が毎日通勤するワークスタイルなら、立地は大事なポイントになりますよね。
反対に、夫婦のどちらもリモートワークの割合が多いようなら、集中できる空間を確保できる間取りがとても大事になります。
■料理をするのは二人or一人?
料理は日々のハードワークなので、間取りの中でもキッチンの仕様はとても重要です。料理を二人でする場合は、「まな板が2つ置ける」「二人がすれ違えるスペースがある」などをチェックしましょう。
1人が料理をする場合も、担当する側の意見をなるべく取り入れるのがストレス軽減のコツです。
②子供が生まれても住み続ける?
子供が生まれると、仕事と生活スペースをきっちり分けられることがさらに重要になります。新婚の二人は、以下どちらの方法で家を選ぶのかも話し合っておくと良いでしょう。
・子供が生まれたら引っ越すことを前提に選ぶ?
・子供が小さいうちは住み続けられる家を選ぶ?
子供が生まれてもしばらく住み続ける場合は、子供を寝かせたり、リモートワークができる静かな部屋があると◎。
また、防音設備がしっかりしていると安心です。
③家賃はどれくらいまで?
家選びで大前提となるのが、二人が無理なく住み続けられる家賃であること。
気に入る物件があると「ちょっとくらいオーバーしてもいいか」と決めたくなるところですが、二人がMAXで働いてギリギリ払える家賃の物件を決めるのはオススメできません。
家選びの段階では支払いが可能でも、妊娠出産や子育てが始まると仕事のセーブが必要に。転職などで会社の給与条件・住宅手当てが変わる場合もありえます。
一般的に家賃は「手取りの30%以内」が理想とされています。
とはいえ、希望を出し合う中では、意見がぶつかることが必ず出てきます。
そこでオススメしたいのが、「譲れないポイント」と「出来れば叶えたいポイント」を分けてピックアップすること。
例えば、こんなケースを見てみましょう。
譲れない:駅徒歩10分以内
できれば叶えたい:築年数10年以内
譲れない:家賃は●万以内
できれば叶えたい:自室が欲しい
こんな場合は、「築年数は理想をオーバーするものの、駅チカで家賃が低めのできるだけ広い物件」など、二人の妥協点が見つかりやすくなります。
2.新居の場所はどう選ぶ?
ここまでは「物件の間取り」を中心に見てきましたが、快適な暮らしには物件の建つ「場所」も大事なポイント。
場所選びのポイントは、今〜近い未来の「二人のライフステージ」を見据えて決めること。「しばらくは二人ともバリバリ仕事を頑張りたい」「早く子供を持ちたい」などによって、選ぶときに重視すべきポイントが変わるからです。
ここからは二人のライフステージ別に、重視したいポイントをそれぞれ見ていきましょう。
通勤に便利な場所
二人とも通勤するスタイルだったり、「今はまだバリバリ仕事を頑張りたい」という二人は、「通勤に便利な場所」を重視するのがオススメです。
何かと話し合いが必要な新婚生活には、二人の時間の確保も大事。アクセスに時間を取られないことも重要です。
二人とも今まで通り仕事を続ける場合は、「お互いの勤務地の中間」や「お互いの勤務地にアクセスしやすい路線沿い」を選ぶことが多いよう。「駅から徒歩10分以内」「ターミナル駅から20分以内」ほどのエリアを選ぶと便利です。
そういったエリアは、遅くまで開いている飲食店や駅前商店街、スーパーも充実していることが多く、忙しい仕事の合間に買い物や外食もしやすいはず。
実際に駅から物件までの道を、自分の足で歩いてリサーチするのがオススメです。
こういったエリアは必然的に居酒屋やパチンコ屋、風俗店なども多くなるため、静けさや落ち着いた雰囲気は望めないのがデメリットです。
静かで環境がよい場所
「リモートワークが多い」「子育てに適した環境を選びたい」という人は、家の周辺環境のよさが重視ポイントになるでしょう。
ただ、土地勘がないと環境の良さまで把握するのは難しいですよね。そこでオススメなのが、「用途地域」のチェックです。
「用途地域」とは、国土交通省が土地の使い方や建物の建て方のルールを決めたもの。不動産屋のチラシには「住宅地」「商業地」など小さく記載されていることが多く、知らない人も多いのですが、ここをチェックすると物件の周辺がどんな地域なのかわかることも。
また、内見は昼だけでなく、夜にもしてみるのもオススメ。昼は静かでも夜になると騒音や人通りが多かったり、街灯が少ないことに気付いたりすることもあります。
実家に近い場所
「既に子どもがいる」「子どもが生まれる予定」「家族の介護がある」…などの事情がある二人は、実家に近いことも重要ポイントになるでしょう。
子供がいない新婚カップルも、新婚生活が落ち着くまでは実家のサポートはありがたいもの。「実家の車を使わせてもらえて助かった」「夫婦喧嘩の時に実家に避難した」などのケースは多くあります。
子供がいると自分が病院に行ったり、じっくり買い物するのは難しくなるもの。
ちょっとだけ子供を見ていてもらいたい!と思った時も、実家が近くなら二人もお願いしやすいはずですよ。
新婚・子育て支援が手厚い市区町村
「しばらく子育てに注力が必要」という二人は、子育て世帯に優しい取り組みを行う自治体を選ぶのも一つの手です。
例えば、子育て世帯に優しい自治体を見定めるポイントは以下のようなもの。
・保育所の待機児童数が少ない
・子供の医療費助成が手厚い
・子育て世帯へのクーポン配布や生活支援サービスが充実している
これらの取り組みは、自治体のホームページで「子育て支援」や「助成金」などを調べるとわかります。
また、「結婚新生活支援事業(結婚助成金)」に参加している自治体の場合、条件に当てはまる新婚夫婦には、新生活のスタートアップにかかる費用を数十万円単位で補助してくれます。
3.新居の間取りはどう選ぶ?
エリアに目処がついたら次は物件探しですが、そこで浮上するのが「どんな間取りを選ぶべき?」というギモン。
一般的に二人暮らしで人気なのは1LDKと2LDKですが、夫婦によってライフスタイルや家選びで重視するポイントが違うので、物件を探す前に「何を基準に間取りを選ぶのか」を二人で話し合いましょう。
例えば、間取り選びの選び方にはこんな基準があります。
■家族構成で選ぶ
まず外せない視点は、「子供を持ちたい」「ペットを飼いたい」など、二人が理想とする家族構成。
家族の人数によって必要な部屋数は変わりますし、ペットを飼うなら「ペット可」の物件を探す必要があるからです。
まずは先にも触れたように「子供が生まれても住み続けたいか」「子供が生まれたら引っ越すのか」を決め、必要な間取りを検討しましょう。
ペットについては、種類やサイズに制限のある場合が多いので、二人が飼いたいペットが問題なく飼えるかどうか確認しましょう。
■生活リズムで選ぶ
二人のワークスタイルが「シフト制」や「夜勤あり」の場合、生活リズムの違いがストレスの原因になることもあります。
特に睡眠に影響が出ることが多いので、寝室を分けられる間取りを選ぶと良いでしょう。
■家事への取り組み方から選ぶ
「夫婦で料理したい」という二人は、先にも触れた通り、二人で作業しやすいオープンキッチンや広めのキッチンがついた物件がおすすめです。
■ワークスペースやプライベート空間の必要度で選ぶ
二人とも在宅ワークが多い場合は、音が気にならず集中できるワークスペースをしっかり確保するのがストレス回避のコツ。
夫婦それぞれが自分の時間を重視したい場合も、部屋数に余裕を持ってそれぞれの個室を持てる間取りがオススメです。
■物量から選ぶ
「二人とも持ち物が多い」「趣味のグッズ置き場がいる」などの場合は、物量を重視して収納スペースに余裕のある家選びが必要です。
夫婦どちらか一方の持ち物が多い場合は、もう一方に不満が溜まりがちに。家を決める前にはお互いの物量をチェックし、同居後はどうするのか話し合っておくのがオススメです。
家の空きスペースに合わせて処分するのか、グッズが入るだけの家を選ぶのか、子供ができたらどうするか…などを明確にしておくと、後のトラブルを回避できますよ。
二人暮らしに最適な広さは55㎡以上
では、どれくらいの広さがあればストレスなく二人暮らしができるのでしょうか?
国民の豊かな住生活の実現を目的として2006年に施行された「住生活基本法」では、国民が豊かに住生活を送るために、以下2つの指標が示されています。
①最低居住面積水準
健康で文化的な住生活を営むために必要不可欠な住宅の面積
②誘導居住面積水準
多様なライフスタイルに対応するために必要と考えられる住宅の面積
①の最低居住面積水準によると、2人暮らしに最低限必要な居住面積(最低居住面積)は「30平方メートル」とされています。
ただ、これはあくまで「最低限」。30平米は約18~19畳に相当し、ここにトイレやお風呂、廊下なども含む場合は、実際の居住スペースは10畳くらいになります。
結婚して二人のスペースをシェアするようになると「荷物をどこに収納するか」は大きな悩みのタネです。居住スペースがギリギリの場合はお互いの物量に対して不満が出てくることもあり、子供が生まれるとさらに物量は増えます。
どんなライフスタイルの2人でも快適に住むためには、誘導居住面積水準の55~75平方メートルを指標にするのが無難。
その場合は2LDKや3DKの間取りが対象になりますが、どんな間取りが合っているのかは夫婦の価値観とライフスタイル次第。
ここからはそれぞれの間取りの特徴とメリット・デメリットをご紹介するので、自分たちにはどんな間取りが合うか考えてみてくださいね。
子どもができたら住み替え前提|1LDK
1LDKは、リビング・ダイニング・キッチンを兼ねた広い空間に加えて独立した1部屋がある間取り。キッチンスペースが8畳(約13.2平方メートル)以上ある場合に、1LDKと表記されます。
一人暮らしを想定した広さの物件が多く、子供が生まれたら住み替えは必要になるでしょう。
1LDKのメリット・デメリットは以下の通りです。
- 1LDKのメリット
- ・他の間取りに比べて家賃が抑えられるため、立地条件や築年数にこだわれる
・寝室を確保できるため生活にメリハリがつけられる
・二人が長く一緒に過ごせる、喧嘩しても仲直りしやすい
・ソファーが置ける
- 1LDKのデメリット
- ・それぞれの個室は持てないので、仕事に集中したり一人になれる場所の確保が難しい
お手頃家賃&自分スペース確保|2DK
2DKはダイニングキッチン+2部屋の間取り。ダイニング・キッチンは6畳以上10畳未満の場合にDKと表記されます。
「夫婦で生活リズムが大幅に違う」「プライバシーを大事にしたい」「でも家賃は抑えたい」そんな二人にオススメの間取りですが、それぞれの部屋があることでコミュニケーションが不足したり、喧嘩を翌日に持ち越ししがちなケースも。
- 2DKのメリット
- ・小さめのダイニングテーブルは置けるものの、ソファーは置きづらい
・2部屋居室があるため「夫婦で1つずつ個室を持つ」「1つはリビングに、もう1つは寝室に」など使い道を選べる
・1LDKや2LDKよりも家賃が安い物件が多い
- 2DKのデメリット
- ・物件数自体が少なめ
・人を招くとダイニング・キッチンが手狭に感じる
※間仕切りを開放すればLDKとして使える物件もあるため、人を招くことが多い二人は探してみても◎
リモートワークするならマスト|2LDK
2LDKは2DKと部屋の数は同じですが、ダイニング・キッチンに加えてリビングもつく間取り。10畳以上の共有スペースと2つの部屋があるので、二人暮らしには十分な広さです。
リモートワークをしていたり、生活リズムが違うなどの理由でプライベート空間が必要な二人や、近い将来子供を望む二人にオススメ。
多くがファミリー向けの物件で設備も充実しているのはメリットですが、その分家賃は高めになります。
- 2LDKのメリット
- ・子供が1人生まれてもしばらくは住み続けられる
※2部屋の活用例:「寝室+書斎(リモートワーク用)」「夫婦の寝室+子供部屋」など
・設備が充実していることが多い
- 2LDKのデメリット
- ・家賃は高め
・広い分エアコンなどの電気代がかかる
・子供が2人以上の場合は将来的に手狭になる可能性も
自分スペースも収納もたっぷり|3LDK
「二人とも物量が多い」「賃貸ではなく、長く住めるマイホーム購入を考えている」「自宅で仕事をしていて専用の部屋が必要」そんな二人にオススメなのが3LDKの間取り。
3部屋あるため、2LDKよりさらに家族の状況に合わせた部屋の使い分けが可能になります。
2LDKと同じく、3LDKもほとんどがファミリー向け物件。家賃は高額ですが、ファミリー向け物件は選択肢も多く、ラウンジやゲストルームなどの共用設備も充実している傾向があります。
- 3LDKのメリット
- ・仕事専用の部屋を確保できる
・収納に困らない
・子どもが増えたり、親の介護が必要になっても住み続けられる
・来客があっても使ってもらえる部屋が共用スペースにある
・ファミリー向け物件が多いため、選択肢が多く設備も充実している
- 3LDKのデメリット
- ・光熱費が高い
・部屋が多いので掃除が大変
・都市部は特に家賃が高額に(郊外の一戸建ての方が手頃な場合も)
・スペースがあるゆえに不用品が溜まりがち
4.まとめ|家選びは二人で理想の暮らしをシェアすることから始めよう
今回は色んな二人のライフスタイルを想定し、新居の「場所」と「間取り」の選び方をご紹介してきました。
円満な夫婦生活は、二人の時間をどれだけ心地よく、笑顔で過ごせるかにかかっています。夫婦が一番長く一緒に過ごす家だからこそ、新居は夫婦両方の価値観を尊重して選びたいものですね。
そのためにも、家選びの前には、必ずお互いの「譲れないポイント」と「理想の暮らし」について話し合いを!ぜひ家族円満に暮らせる快適な家を手に入れてくださいね。
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