結婚したら準備を始めたい老後や子どもの教育資金。
今は預貯金よりも資産運用の時代と言われていますが「投資はちょっと怖い」「NISAやiDeCo、名前は知っているけどよくわからない」という人も多いのでは?
そこで今回は元ウエディングプランナーが運営する結婚式場紹介サービス「トキハナ」が、夫婦の賢いお金の管理・資産運用のポイントを解説。NISAや2022年10月改正のiDeCoにも詳しく触れていきます。(文:まゆ)
目次
1.結婚を機に始めよう!夫婦円満なお金の管理3つのポイント
”お金”は、どんな夫婦にとっても重大なテーマですよね。
「効率的に貯蓄したいけどやり方がわからない」「デリケートな話だけに、話の進め方に悩む」そんな新婚さんは多いのではないでしょうか。
ただ、だからといって先延ばしにすると「全然お金が貯まらない」「お互いのお金の使い方に不信感がある」など、トラブルの原因になることも。
お金の問題は、最初にきちんと話し合うのが夫婦円満の秘訣です。
「でもどんな風に話し合えばいいの?」という二人へ、ここからは円満なお金の話し合い方を3ステップでご紹介します。
ポイント①将来のライフプランを一緒に考える
具体的にお金の管理方法を話し合う前に、まずしておきたいのが「二人が目指す未来像」のすり合わせ。ざっくばらんに楽しい雰囲気で、マイホームや子ども、老後の夢を共有してみましょう。
この話し合いには以下のようなメリットがあります。
・聞きにくいお互いの貯蓄額や収入も自然に聞き出すことができる
・「いつ何が起こるか」「その場合、お金がどれくらい必要か」を一緒に想定することで、貯蓄のモチベーションが上がる
・「二人のお金」の使い方の基準ができ、お金の使い道をめぐるトラブルが起こりにくくなる
お金の話し合いのスタート地点として、ぜひ二人で未来の話し合いをしてみてくださいね。
ポイント②夫婦のお金情報を共有する
夫婦のトラブル回避の鉄則は、いつもお金の流れをお互いがわかるようにしておくことです。まずは夫婦の月々の生活費や貯蓄額を決めるために、お互い以下3つを開示しましょう。
●貯蓄額
●給料
●月々何にいくら使っているのか
これらに不透明性があると片方に不満が出てくることもあるため、できればオープンに。その上で毎月の生活費や貯蓄額を決め、それらを夫婦ともが把握できるようにしておきましょう。
ポイント③資産運用も視野に入れて貯蓄計画を立てる
安心して夫婦生活を続けるためには、どんな方法で・どれくらいのペースで貯蓄していくのか話し合うのも大事です。 まずは、夫婦共通の銀行口座を作りましょう。
おすすめは、以下の3種類。
①生活費の共有口座
②貯蓄するための共有口座
③プライベートな口座
次に、貯蓄口座にどうやってお金を貯めるのかを話し合います。
この際にポイントになるのが、「貯蓄は時流に合った方法で行う」ということ。
今の日本経済はインフレ状態(お金の価値が低く、物の値段が高くなっている状態)で、預貯金しても利息はほんのわずか。しかもインフレが進むほど現金の価値は下がるため、物価上昇分だけ資産を失っていくとも言えます。さらに、保険料や税金も増えているので、月々の負担は少しずつ大きくなってきています。
つまり、今は預貯金で「ためる」だけでなく、投資運用で「増やす」のが大事な時代と言えます。
「でも投資ってよく知らないし、リスクがありそうだからちょっと怖い」「難しそうだから調べるのが面倒」と思う人もいるかもしれませんが、いろいろな商品でリスク分散しながら運用すればそれほど怖いものではありません。
特に新婚の頃は長期的な運用がしやすく、お金についての考え方も柔軟な頃なので、貯蓄や投資運用の始めどき。 中でも、商品を決めればプロが運用してくれる「投資信託」なら専門知識がなくても始められます。
次は、その投資信託について詳しく触れていきましょう。
2.初心者向け資産運用は「投資信託」がおすすめ
投資信託とは、投資家がプロにお金を預けて運用を任せることができる金融商品のこと。魅力はその手軽さです。プロがバランスよく投資商品をパッケージ化したものを二人が選んで買うだけなので、投資のビギナーも始めやすいはずです。
運用の成果がよければ分配金や値上がり益を受け取ることができますが、もちろん状況によっては損失が出る可能性も。
投資信託をするかどうかは、次に紹介するメリット・デメリットの両方を見て慎重に判断していきましょう。
毎月100円からできる!投資信託のメリット
投資信託のメリットは、大きく分けて3つあります。
①専門家が運用してくれるので、投資の初心者でもカンタン・安心
株式や債券などの知識をイチから得るのは大変ですが、投資信託は専門家が運用してくれるので専門知識がなくても始められます。
②少額でも始められる
まとまった金額がなくても始められるのも投資信託の魅力の一つ。毎月一定の金額で買い付ける積立型の投資なら、毎月100円からでも始められる場合もあります。
③分散投資ができる
株式や債権など、さまざまな資産に分散投資することでリスクを軽減できるのも、投資信託の特徴です。通常、個人で分散投資しようとするとまとまったお金が必要ですが、投資信託は多くの顧客からお金を集めてひとつの大きな資金として運用するため、個人で運用するより費用もリスクも減らせるメリットがあります。
④「複利効果」が得られる
投資信託は「分配金なし」に設定して運用すれば、分配金が元本に組み込まれて運用し続けられます。運用益がさらに利益を生む「複利効果」によって、長期的に見ると大きな利益を生みやすくなるメリットがあります。
これら4つのメリットは、特に投資の初心者には魅力的に感じられるのではないでしょうか?
次はデメリットを見ていきましょう。
元本割れのリスクも。投資信託のデメリット
投資で大事なのが、商品の持つリスクにも目を向けることです。もし損失が出たとしても、自分たちが余裕を持って受け止められる範囲かどうかは、慎重に判断する必要があります。
まずは、投資信託の主なデメリットを知っておきましょう。
①元本が保証されない
株式市場は、国内外の政治・経済情勢や、企業の業績、為替レートや金利などの変動に影響を受けます。特に、債権を発行する企業や国などが破たんした場合は、予定通りの利息や償還金をもらえないことも。
投資信託はこのように、日々変動のある株式や債権に投資するため、元本の保証はされません。
購入する時は、それぞれの商品が持つリスクが書かれた「目論見書」などに目を通すようにしましょう。
②手数料がかかる
投資信託には、運用にあたって以下のようなコストがかかります。
・購入手数料(投資信託の購入時に、信託会社に払う費用)
・信託報酬(投資信託の運用・管理の手数料として信託会社に払う費用)
・監査報酬(監査法人による監査費用)
・売買信託手数料(株式等の売買で発生する費用)
・信託財産留保額(投資信託の売却時に徴収される費用)
少しでも利益を大きくするには、手数料の安い商品を選んで買うことが大事になります。
③短期的に利益を上げたい人には不向き
投資信託は、中長期の資産運用をするための金融商品です。一般的に投資信託の基準価額は1日で大きく変動することがなく、変動幅はわずか数%程度。頻繁に売買を繰り返すと手数料によって利益を失ってしまいます。
そのため、投資信託は短期的な投資をしたい人には不向きと言えます。
その上で、もし投資信託を始めるならぜひ活用したいのが「つみたてNISA」と「iDeCo」。国が自分で老後の資産を形成するために力を入れている制度で、活用すれば税制優遇措置が受けられます。
「つみたてNISA」と「iDeCo」を詳しく見ていきましょう。
3.ほったらかし運用ができる「つみたてNISA」
投資を考えていても、そうでなくても「NISA」というワードを聞いたことがある人は多いはず。「やった方がいいと言われているけど、いろいろ種類もあるみたいだし調べるのが面倒」という人も多いのでは?
そんな投資ビギナーさんへオススメしたいのが、2018年から始まった「つみたてNISA」。投資で得た利益にかかる税金(20.315%)を20年間非課税にできるとあって、人気の制度です。
そもそも、NISAには「一般NISA」「つみたてNISA」「ジュニアNISA」の3種類があり、それぞれ以下の点で違いがあります。
①投資できる年齢
一般NISA・つみたてNISA:20歳以上・上限なし
ジュニアNISA:0歳から19歳まで
②年間で投資できる金額
一般NISA:120万円(2024年以降は122万円に制度変更予定)
つみたてNISA:40万円
ジュニアNISA:80万円
③投資で得た利益が非課税になる期間
一般NISA・ジュニアNISA:5年間
つみたてNISA:20年間
④投資のタイミング
一般NISA・ジュニアNISA:好きな時に
つみたてNISA:定期的に積み立て
⑤投資できる商品
一般NISA・ジュニアNISA:個別の株や投資信託
つみたてNISA:国の基準を満たした投資信託のみ
ジュニアNISAは次で詳しく紹介しますが、ここではつみたてNISAがなぜ投資の初心者にオススメなのか説明します。
理由は、つみたてNISAは”ほったらかし運用”ができるから。
一般NISAは自分で投資商品や投資のタイミングを選んで運用するのに対し、つみたてNISAはプロに運用をお任せできます。 しかも、つみたてNISAが扱うのは金融庁お墨付きの商品だけ。比較的安定した商品に投資できる上に、手間がかからない点が魅力です。
つみたてNISAのもう一つの魅力は、少額でも投資を始められること。
一般NISAはまとまった金額で運用したい人向けですが、つみたてNISAは名前の通り積立型の商品。「1日100円」「月1,000円」でも投資できます。購入時期が分散されるので、買うタイミングに悩みたくない人にもオススメです。
これらの点を見るに、つみたてNISAが向いているのは以下のような人と言えます。
- つみたてNISAが向いている人
-
老後や教育の資金のために、長期的に少額でコツコツ投資したい
投資の手間なく、ほったらかしで運用したい
投資の手始めに、活用してみてくださいね。
4.子どもの将来に投資できる「ジュニアNISA」
「子どもに残すための資金を貯めたい」という人に活用して欲しいのが「ジュニアNISA」です。口座名義は子どもや孫の名前ですが、親権者や祖父母が代理で運用できる制度です。
NISA・つみたてNISA・ジュニアNISAは個人につき1つしか使えませんが、自分の口座に加え子どもの名義の口座が使えることで、さらに節税しながら教育資金が貯められるのが大きなメリットと言えます。
ジュニアNISAのいいところは、贈与の資金形成にも向いている点。贈与は原則として年間110万円までなら「暦年贈与」といって、贈与税がかかりません。ジュニアNISAで投資できるのは1人あたり年80万円までなので、ジュニアNISAだけなら贈与税はかからないことに。
これらの点から、ジュニアNISAは「子どもの教育費を生活費からきちんと取り分けて増やしたい」という人にはオススメです。ただし、元本割れのリスクがあることは覚えておいてくださいね。
5.「ジュニアNISA」は制度終了の2023年12月までに!
ジュニアNISAの大きなデメリットが「18歳になるまで引き出しができない」という点。そのため利用者がふるわず、「ジュニアNISA」の制度は2023年をもって終了することになりました。
ですが、その後に制度が一部変更されることによって「逆に使いやすくなる!」と今加入者が増加しているんです。どういうことかと言うと…
ジュニアNISAの制度が終了した2024年以降は、18歳までの引き出し制限が解除されることになっています。つまり、2023年12月中にジュニアNISAで投資したお金はいつでも引き出せるようになるということ。
制度終了後はデメリットがなくなることから、駆け込み需要が起こっているというわけです。
「今子どもがいるけどジュニアNISAをしていない」「2023年に子どもが生まれる予定」というカップルは、2023年がジュニアNISAのラストチャンスであることは覚えておいて下さいね。
2024年以降は新たな投資はできませんが、2023年までに投資した資産は子どもが18歳になるまで(1月1日時点で18歳である年の前年12月31日まで)引き続き非課税で運用できます。
ただし、子どもが18歳になるまで非課税で運用するには2024年以降に「ロールオーバー」という手続きが必要なのでご注意を。
もし資産を引き出す場合は「払い出し制限付き課税口座」のすべてから全額を引き出し、口座を廃止する必要があることも知っておきましょう。
以上、3種類のNISAについてご紹介してきました。
もし「始めたい!」と思った人は、まずは証券会社や銀行でつみたてNISA口座を開設しましょう。
金融機関によって商品の取り扱い数は違いますが、ネット証券は選べる商品が多い傾向が。口座開設もカンタンなので、初心者にはオススメですよ。
6.老後の年金にプラスして受け取れる「iDeCo」
NISAと同じく、注目したいのが「iDeCo」。
NISAやつみたてNISAと併用できる上、NISA・つみたてNISAよりも節税効果が高いので、できる人はぜひ活用したい制度です。 iDeCoはつみたてNISAと同じく積立投資の制度で、月5,000円〜始めることができます。
NISAとの大きな違いは、制度の目的。
NISAが貯蓄より投資を促す目的で作られた制度なのに対し、iDeCoは「老後の資金を自分で準備しましょう」という制度。「個人型確定拠出年金」とも言われ、公的年金とは別に個人で運用ができる私的年金制度です。
そんなiDeCoのメリットは、節税効果の高さと安全性です。
運用益が非課税なのはもちろん、iDeCoの掛け金はすべて所得控除の対象になるため、所得税や住民税を節税できるのが大きな魅力。最長65歳まで積み立てられるので、早期に始めれば節税効果は抜群です。
60歳以降の受け取り時にも税制優遇があり、1500万円までは非課税。「一時金」として一括で受け取る場合は退職金扱いになり、退職所得控除の対象。5〜20年の分割で「年金」として受け取る場合は、年金と同じ税制優遇を受けられます。
安心のポイントは、NISAと違って「信託法」という法律で保護されている点。もし証券会社が破綻してもお金が全然返ってこない!なんてことがありません。
さらに、万が一の時は「障害給付金」や「死亡一時金」も給付されるので、生命保険代わりにも◎。遺族へ支払われる際には相続税の優遇もあります。
ただ、いくら安心ポイントが多いとはいえiDeCoにもデメリットがあります。
まず最大のデメリットは、iDeCoは原則60歳まで引き出せない点。
NISAやつみたてNISAは中途解約ができるので運用益を使いたい時に使えますが、iDeCoはそうはいきません。さらに掛け金にも上限があり、非課税投資枠は職業などによって異なります。
また、証券会社によりますが、最低171円から運用には手数料がかかります。
特に注意したいのが「元本確保型」の商品。安心と思われがちですが、利息がほぼつかないのに手数料が毎月発生するため、資産が減っていくことに! 投資である以上運用コストやリスクはつきものなので、商品選びは慎重にする必要があります。
そんなiDeCoですが、2022年10月の改正でさらに多くの人が節税できる仕組みに。次で具体的に見ていきましょう。
7.2022年10月改正!企業型DC加入者もiDeCoに加入できるように
「そもそも企業型DCって?」という人へ、その点から詳しく説明していきますね。
企業型DCとは、「会社がお金を払うので、会社員自身が運用して退職金代わりにしてね」という制度です。
対して個人型DC(iDeCo)は企業の年金代わりに資金形成できる制度で、自営業者や専業主婦も始めることができるものです。
今までは「企業型確定拠出年金(企業型DC)」の加入者はiDeCoへの加入はできませんでした。ですが今回のiDeCoの制度改正により、2022年10月以降はすでに企業型DCに加入している会社員も、会社が併用を認めれば加入できるように(掛け金上限あり)!
もし会社が「マッチング拠出」という方法を採用していれば、すでに企業型DCを運用している口座に掛け金を上乗せして一括運用できますし、もう1つ口座を作って別に運用することもできますが、その場合は手数料がもう1口座分かかることになるので要注意。
もう1つ口座を作ってiDeCoをやるか、マッチング拠出をするかは、それぞれに合う方を選択してくださいね。
さらに、今回の制度改正によって、今まで59歳までだった加入年齢が64歳までOKに。受け取り開始可能年齢も60〜70歳→60〜75歳へ引き上げられたため、さらに節税できる人が増えました。
老後の資産形成のために、コツコツ積み立てながら運用したい人はぜひ活用してくださいね。
*本記事は2022年11月時点の情報をもとに作成しています。必ず市場動向や制度改正を確認し、ご自身の判断において資産運用を行なってください。
8.まとめ|貯金するなら投資運用を!思い立った時が始めドキ
今回は夫婦でお金を賢く管理&資金形成するためのコツをお伝えしてきました。ポイントをおさらいしておきましょう。
- 夫婦でお金を賢く管理&資金形成するためのポイントト
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結婚したら早めに未来を見据えたお金の話し合いを
投資信託は投資運用のビギナーにオススメ
NISAは短期で利益を上げたい人・自分で買いのタイミングを決めたい人・まとまった資金がある人向け
つみたてNISAは比較的安心できる商品をプロに運用して欲しい人・コツコツ少額を運用したい人向け
ジュニアNISAは子ども・孫への贈与資金形成にオススメ。制度が終わる2023年までにスタートを!
iDeCoは老後の資金形成のための制度で、節税効果は抜群。各種NISAとも併用OK
いずれも毎月一定の収入があり、貯金することができている人にはオススメの制度と言えます。年齢制限があるものは特に、早く始めるほど節税効果は上がるので、思い立った時が始めドキ!
とはいえそれぞれ引き出し時期の制限やデメリットもあるので、日々の生活に必須のお金まで投資に回さないよう気をつけましょう。預貯金の枠・投資の枠に分けて貯金管理すると安心です。
お金の安心感は夫婦円満にもつながるもの。ぜひ二人に合う方法をチョイスして、賢くお金を運用してくださいね。
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